角川文庫<br> 一八八八 切り裂きジャック

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角川文庫
一八八八 切り裂きジャック

  • 著者名:服部まゆみ【著者】
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • KADOKAWA(2015/09発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041036198

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内容説明

19世紀末、霧の帝都ロンドンを恐怖に陥れた連続娼婦殺人事件。殺人鬼「切り裂きジャック」の謎を日本人留学生の美青年探偵・鷹原と医学生・柏木が解き明かしていく。絢爛たる舞台と狂気に酔わされる名作ミステリ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

169
大英帝国を混乱に陥れ、未解決のまま幕を閉じた悪名高き「切り裂きジャック」。日本からの留学生柏木は友人鷹原と混乱の渦に巻き込まれていく。 犯人は誰なのか、というミステリとしての楽しみもさることながら、当時の霧さえ目前に烟っているかのような精緻な描写にうっとり。当時の政治的背景や魔都としての妖しい側面、階級制、街並みなどが差し迫ってきて、自分も一緒に留学して帰ってきたようなたっぷりとした読み応え。すっかり物語の世界に連れていってくれる大満足な1冊です。ジキルとハイド、アリスなど英文学も併せて読みたい。2019/09/18

ナルピーチ

134
世界に名を残す未解決事件“切り裂きジャック”19世紀末の大英帝国、ロンドンを舞台に二人の若き日本人がその謎に迫る。 エレファントマン、ガネーシャ、ヴィーナス、英国王室、その他の史実を巧みに織り交ぜながら物語を展開させ、伝説のシリアルキラーと対峙していく。著者服部まゆみは膨大な資料を読み説き、最後にどんな結末を描いたのか。単にミステリだけを描いた作品ではない圧巻の内容でした!2020/08/03

ちょろこ

119
彷徨い燃え尽きた、一冊。1888年の英国を舞台に、実在した人物を絡めながら描く切り裂きジャック事件物語。長い船旅を終えた気分。渡英しまた帰国した、それほどの時間。一体誰が犯人なのか…英国の霧に包まれた夜を彷徨わされながら、心はしばし幻想さを漂わせる夜の雰囲気にのみこまれる。遠い異国の地での凄惨でありながらも未解決の事件に興味惹かれ、改めて小説の魅力を感じた時間でもあった。鷹原と柏木の二人も魅力的。巧く日本の歴史を絡ませた事件への糸口とラストは息をのむほど。まさに自分の心も燃え尽きた、圧巻の作品。2019/10/19

勇波

117
終わった。達成感がハンパない。本書より長い本は結構読んでる方だと思うけど時間かかった。一体何人出てきたんだ?!『切り裂きジャック』についてはあんまり詳しい方じゃなく、今まで読んだのは島荘の「百年の孤独」くらい。あっちはかの探偵が鼻唄まじりで解決しちゃうんですけど(笑)こっちは実在の人物が出てるんで陰鬱感がすごい。と言いつつ時代の絢爛豪華さも圧倒的。同じ服部作品の『この闇と光』ってタイトルこの作品の方が合ってるんじゃないですか?ミュージカルでやればめっちゃ面白そう。いつの日か必ず読み返したい作品の一つです★2016/08/02

青蓮

95
19世紀末、ロンドンを震撼させた「切り裂きジャック」を題材にしたミステリー。登場人物が多くて把握するのがちょっと大変でしたが、読み進めるうちに凄く引き込まれて、まるで映画を見てるようでした。「切り裂きジャック」は一体誰なのか、最後までハラハラしながら読みました。犯人はあの人……衝撃的な真相に驚愕しつつ、読了。大変面白かったです。2015/10/01

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