[証言録]海軍反省会

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[証言録]海軍反省会

  • 著者名:戸髙一成
  • 価格 ¥3,600(本体¥3,273)
  • PHP研究所(2015/09発売)
  • ポイント 32pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569709703

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内容説明

「数百時間に及ぶ、日本海軍中堅幹部の肉声が遺されていたという事実に、驚きを禁じえない。感動した」と、戦史研究家の半藤一利氏も思わず心高ぶった感想をもらされたように、本書は、極秘で開催され続け、その後、現在まで秘蔵されていた、「海軍反省会」の生々しい記録である。「海軍反省会」は、昭和55年3月28日に、水交会で第一回を開催し、以後、12年にわたり継続した。本書は、この第一回から第十回までの会議において、各員が発言した記録のテープを文字に起こしたものである。この十回分を選定したのは、全体量が膨大で、全文の刊行が困難であることもあるが、当初、この程度の会合で、一定の結論を出すことを目的としたため、初期の会合で、重要事項がほぼ網羅されているためでもある。肉声に宿る、真実の証言が満載された、読み逃せない一冊である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Madoka.@書店員復帰を目指し中!

8
NHKの海軍反省会の本を読んでからこの本を読んだがやはり、陸軍と海軍というのは同じ国の軍なのに根本的に何もかも違うという印象。海軍の体質というのは今の日本でも受け継がれているような気がする。他人や組織が悪いと罪をなしりつけるというのは海軍の上層部に多い。海軍反省会のなかでまともな人というの土肥さんあたりしか居ないような…。他の方は陸軍が悪いだの、なんだのと言って責任転嫁して自己保身をしているようにしか見えない。2013/07/31

筑紫の國造

7
海軍の佐官級が中心となって行われた、大東亜戦争の敗戦に関する反省会の記録。文章は極力しゃべったことが再現されており、その文臨場感があり、同時に意図が掴みにくいところもある。話者は戦争当時海軍トップの位置ではないものの、それに近い場所にいた人々であり、興味深く読める証言だといえる。特に陸軍に対する態度はほとんど敵対的と言ってよく、比較の場面になると一致して陸軍を批判している。外からみれば、そうした態度も海軍の反省すべき体質であるように写る。戦後数十年経ってからも、陸海軍対立は解消していないということだろう。2022/11/06

Kamabonz

6
第二次世界大戦時の海軍将校たちが集まって後世に伝える戦訓を作成しようという会合の記録です。 ようするに、「自分たちより強いと解っているにも拘らず戦争するから悲惨な負け戦になったのだ」ということなのですが、現場の方たちの証言が生々しい。 また、巻末に収録された、米内光政の昭和天皇への奉答文や海軍中将だった野元為輝の反省録などは、今読んでも為になる論考であり、国策や安全保障に興味のある方は一度読んでみてほしい。 2016/08/19

Hiroki Nishizumi

3
ここで問題とされていることのほとんどは戦後の政府や企業の組織論に生かされていないと思う。愚の歴史は繰り返されるのか。2023/06/03

ひでっち

3
今も昔も組織は変わらないな、というのが感想です。切羽詰らないと何もやらない、責任をうやむやにする、縦割り等など・・。おそらく、今の日本(もっと小さく言えば私の会社なのですが)をもっと改善するヒントがこの本の中に色々ありそうだと思う反面、どの部分がそうなのかと言われると、なかなか解答できそうもありません・・。2010/08/19

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