角川文庫<br> 模型の時代

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角川文庫
模型の時代

  • 著者名:小松左京【著者】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • KADOKAWA(2015/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041308219

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内容説明

みんなをアッといわせるものをつくらなきゃ! 今や世の中は総模型づくりの時代。ぼくは顕微鏡をのぞきながら、長さ0.5ミリのロールスロイスの精密モデルをつくるのが生きがいだった。だが、上には上がいるものだ。戦艦大和の原寸大モデルをつくったやつがいた! しかも、これがほんものそっくりに動くのだ。でも、みんなが道楽でつくった模型が、それぞれ「実用性」を持ちはじめて、やがて途方もないことに……。根っからのプラモ好きだった横顔を持つ小松左京ならではの表題作「模型の時代」のほか、奇想天外な傑作SF全12編。小松左京ライブラリによる詳細な解説を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アーチャー

14
全11作品を収録した短編集。昔から小松左京の作品は難しいというイメージがつきまとい、数冊しか読んでおりませんが、「くだんのはは」と「子供たちの旅」は自分でも不思議なくらい面白く読めました。次は長編を読んでみようかと思います。2016/12/18

tama

8
自本 本箱発掘で出てきた 徳間書店1977年新装版初刷 購入日場所等記録なし。恐らく小山にいる頃買ったと思う。万博企画したり、沈没でSFファン以外にも名前を知られたのちの出版。この本の後書きは開高健。「くだんのはは」はホラーというより終戦直前の少年の喪失感からの残酷さが強調されていると思う。女性は絶対嫌がると思うのは「SEXPO69」「汚れた月」。でも、前者は筒井センセと感覚の掛け合いがあったと思うなぁ。後者は、行き止まりのやるせなさを感じます。2017/08/19

新天地

4
最近小松左京に触れて、この人の作品には価値観の反転が多用されるということに気が付いた。常識や世間体はもちろんのこと、金銭や物の値打ち、生活習慣に男女の関係もっと言えば性について、そして世界そのものが反転する。表題作は本物と模型の価値の反転、「幽霊時代」では生者と死者、「夢からの脱走」では夢と現実等々、この本のほとんどの話が何らかの”反転”や”逆転”あるいは”転換”によって読者をあり得るかもしれない世界へと放り込む。特に好きな話は表題作、「子供たちの旅」「完全犯罪」再読になった「運命劇場」と「くだんのはは」2019/10/02

てら

4
短編集。SF色の無い作品もあるが、小松左京の筆力は健在。純粋に「小説家」としてハイレベルであったことを思い知る。情景描写や背景の説明といった地の文だけでも、並の作家とは比較にならないうまさがある。まさしく「巨人」でした。2017/04/14

hirayama46

4
表紙がこの書影とはだいぶ違うな……。全裸の女性が泣いている鬼の首を接着剤でつなごうとしている、かなりクレイジーな表紙でした。/内容はSF中心にホラーなども収録した短編集。代表作のひとつに数えられる「くだんのはは」も収録。/お気に入りはエスカレートしていく展開がベタだけど面白い表題作、夢と現実の境界があいまいな世界を描く「夢からの脱走」、浮浪者の内面描写がつぶさに描かれる「汚れた月」かな。2016/04/29

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