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内容説明
AV業界の内幕を抉る驚愕のルポルタージュ。
アダルトビデオは性行為を晒すことで対価を得るメディアである。ビデオデッキの普及、バブル時代とリンクして、AVは急速にメジャーになった。当時は、女優のギャラは安く、メーカーだけが巨額の利益をあげていた。怪しい人間が跋扈し、女優らを食い物にしていた輩も少なからずいた。
バブル崩壊と時を前後して盟主であった村西とおる監督率いるダイヤモンド映像が倒産。混沌とした中でセルビデオが登場、それまでのレンタルAVと対立の構図ができあがる。ここで何が起こったか?想像を絶するような出来事が頻発していた。そして、衝撃の結末を迎える。
現在はどうか。かつてのビジネスモデルは崩れ、簡単に利益が上がらない構図となっている。当然、女優のギャラは下落する一方で労働量は増え、求められる技術は過激の一途を辿っている。そんな業界にも関わらず、AV女優になりたい女性の応募が殺到。今や人気単体女優は容姿端麗であることは当然、一流大学在学中といった付加価値のある女性でなければ採用されないのが現実だ。
村西とおる、松本和彦、安達かおるといった時代を引っ張ってきた監督や現役女優や男優らが実名で登場。内幕を赤裸々に語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハイランド
56
ネット社会、違法コピーやダウンロードが横行する現代、果たしてコンテンツ商売というのは成り立っていくかという興味から読んだ訳で、けしてスケベ心から読んだ訳ではないということでもない。かつて当たれば一攫千金、怪しい魑魅魍魎の棲み処だったAV業界も随分健全化したらしいが、まだまだ怪物が潜んでいるようだ。しかし予想通り、細分化が進み利幅が極端に下がり、もはや商売としての旨味は無いと言う。生き残る手法が中国進出とマニアに媚びを売るAKB的売り方では何とも寂しい限り。しかし、出版業界も同じ状況に立たされているのでは?2016/04/16
としP
27
【85〜94年】AV業界全盛。ビデオデッキ普及に伴い、レンタルビデオ店が激増。【95〜02年】セルAVが膨張して、違法メディアが加わり、市場はカオス。プロダクションを中心に恐喝、暴力が蔓延する危険な世界。【08年以降】リーマン・ショック以降の不景気により、市場は本格的に縮小。【現在】国内の市場規模は500億円程度で、ほぼ限界。【今後】中国を見据えたビジネスに活路。日本のAV女優が大人気。ただ、海賊文化が根付いている為、定価でコンテンツを買わせることは不可能。AV女優を連れて行ってAKB商法を展開させるか。2017/05/06
磁石
22
面白半分で手にとったけど、考えさせられる内容だった。始めは作家性が強い濃い内容で、本番手前までしかいかない匂わせるだけのものだった。ソレが段々と明るみに出ていき、手前になり本番になりマニアックになる。個人の要望に即した安上がりな商品になった。日本ではもはや先がない……。そこで、海外に/中国に売り込む。売り込みのため彼の地に降りれば、大喝采で迎えられた。どんな男性のどんな要望にも嫌な顔せず笑顔で受け止めてくれる日本のAV女優たちに、彼らは惚れ込んでいる。中国進出にこそ、AV業界の生き残る道がある。2016/02/10
funuu
19
インターネットの普及により淘汰されつつある。沈んでいく船でいくらもがいても無理。望みは中国市場のみ。あとは、バーチャルリアリティにできた企業が先行利益は得れる。2016/09/25
0607xxx
14
「職業としてのAV女優」の改訂版といったところか。情報としての目新しさは少なかったが、AVの歴史や村西とおる監督の経歴など昔の業界の凄さを知る事が出来たのが良かった。2015/12/13