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内容説明
東日本大震災で最大の犠牲者を出した石巻市は行政や医療機関も機能がマヒし、「石巻医療圏」22万人の命は宮城県災害医療コーディネーターである著者に託された。状況不明の避難所300ヵ所、いつまでも減らない大量の急患数……かつてない巨大災害に、空前の大組織「石巻圏合同救護チーム」を指揮して立ち向かい、地域の医療崩壊を救った一外科医の思考と決断のすべて! (ブルーバックス・2012年2月刊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
27
#説明歌 阪神はクラッシュ症候群多し石巻低体温津波肺 赤十字大学病院も支援す医療組織の協力体制 被災した医療機関の再建で公助が問題災害対策 自立には徐々に撤退重要でイオン医療バス運用 医療から公衆衛生羽伸ばし健康維持に貢献感謝2017/09/17
次郎作
17
被災地の復興をこの目で見なければ、と休みの日に石巻~南三陸~気仙沼を旅した。 その際に、石巻での被害と、その被害に立ち向かった石巻赤十字の医師たちの活躍を聞いた。 事前に、不完全であれ、備えていたことが、被害を最低限におさえていたことをしり感動した。 災害医療は花形のようで、本当に必要なのは災害時にブームのようにボランティアに押し寄せることではないと、思い知った。 次、同じことがあった時に自分には何ができるだろうと考えさせられた。2019/07/15
calaf
16
想像以上に壮絶な世界。その中で、冷静さを失わないでいた著者は、本当に超人的。災害時にはどうふるまえば良いのか、いろいろな示唆が含まれています。自分でも何ができるか、少し考えてみなくては...2012/12/25
ユーさん
15
未曾有の大災害、まず何から対応策をとっていくのか。リーダーであると同時に災害医療コーディネーターという双方の立場。読んでいるだけでもこなすことの困難さが伝わって来ます。時には前に出て、又、別の時には裏方として。所々に書かれている太字の言葉は、災害医療にとどまらず、日常生活においても非常に重要な意味を表していると思います。2016/03/07
道楽モン
14
宮城県沖地震発生の可能性が高まっていた頃、県内の医療機関は有事における体制を作り始めようとしていた。ところが、ほとんど何も進んでいない段階で、東日本大震災に見舞われた。司令塔であるべき県庁は機能不全、医療機関の連携も分断され、津波によってライフラインは壊滅。次々と殺到する患者を前に、病院は何が出来るのか。本書は、そうした絶体絶命の状態の中で、医療体制を維持し続けることに成功した記録だ。マニュアルなど存在しない。次の大災害時、本書の教訓すら活かせない事態も必然で、心して備えよと警告するメッセージでもある。2023/05/19