新人物文庫<br> 現代語訳 神皇正統記

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新人物文庫
現代語訳 神皇正統記

  • 著者名:今谷明【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • KADOKAWA(2015/06発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784046009036

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内容説明

天皇の皇位継承の順位をめぐって朝廷と武家が二派に分かれてた「南北朝の動乱」のさなか、北畠親房が、南朝の正統性を主張するために著した歴史書。本邦初の現代語訳

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

62
「天-地-人」で滲ませる親房の哲学と思想。持明院統の三代にも仕えたが、軸は後醍醐天皇。故の追尊・追号天皇も考慮した「世数」は、『愚管抄』との視点の差異の1つ。神器と践祚の妥当性は、著者が指摘するように一貫性に欠ける。一方、頼朝・義時の徳政の件は、執筆時籠城中で援軍を求めていた実状もあり、親房の「宮と武」のあるべき姿として、諸将に伝えたかったのかなとも推察。それにしても、台風遭遇を経た籠城中の執筆なのは驚き。多少の私情の”盛り”も仕方ない所。下世話だが、南朝ブレインとしての裏話がないのが残念。2022/02/27

フク

13
#読了 南北朝期に南朝を支えた北畠親房の著作。歴史書の体裁を取りながら南朝の正統性を主張している。 後醍醐天皇を全肯定しながらも、親房は摂関政治を理想としており、かなりの葛藤があったのではないか。 息子である顕家の陸奥守補任のくだりは精細で興奮する。 2015年発行。kindle unlimited再読2023/12/22

叛逆のくりぃむ

7
 岩田溫(@iwata910 )先生に紹介されて購入する。南北朝といふ戰乱の中、自らのよつてたつところを證明しようとする意圖が強く伺える。岩波文庫版で挫折した方は是非お薦めである。脚注が多い。2015/07/18

きさらぎ

6
南朝の臣北畠親房が天皇96代、後村上天皇までを書いた年代記。「現代語訳」なので、これで「神皇正統記を読んだ」と言ってしまう訳にはいかないが、割とストレスなく通読出来る入門書として有難い。解説・脚注共に歴史家の視点で、親房の政治的立場や、親房の記述と歴史的事実との比較、後は人物紹介と歴史用語の説明が主なので、そこも読みやすさの一因かもしれない。「歴史的事実と異なる」「親房の立ち位置からくる身びいきで、公平ではない」などの批判的検討も散見されるがまあ穏当だと思う。歴史面・思想面共にもう少し掘り下げたいな。2017/04/28

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

5
8年ぶりに再読。岩波文庫版の原文も読了済み。 まえがき。現代語訳だけでなく細かく区切ってその都度注記を付けている。今谷氏は歴史書として史実を重視して書いたという。イデオローグの書には妥当な構成だ。 第一章。入門として著者の北畠親房について、また同時に時代背景等の基礎知識。天皇の代数と世数の定義。南北朝どちらの天皇の代を取るかについて歴史的な変化があった。他には神宮皇后や弘文天皇(大友皇子)、九条廃帝(仲恭)を天皇に含めるか否か。また注では天皇による倒幕計画に対する評価について矛盾を指摘している。→2023/06/16

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