集英社文庫<br> 熱帯安楽椅子

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集英社文庫
熱帯安楽椅子

  • 著者名:山田詠美【著】
  • 価格 ¥429(本体¥390)
  • 集英社(2015/05発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087451993

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内容説明

恋をしてから、小説が書けなくなった「私」。自分を甘やかしたい。横になる寝台が欲しいのだ。そう言った私に、男友達はバリ島行きの航空券を手配してくれた。暑い国で休んでおいで。行っておいで、あの熱帯の安楽椅子に。そこで出会った男たちと愛しあううち、私の中にバリ島の熱が染み込んでゆく。豊潤で濃密な愛の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa@レビューお休み中

111
ここには夏がある。それも、とびきり眩しくて暑い夏がある。燦々とした太陽の光は、すべてのものを曝す。暴力的ともいえるほどの力強さで。容赦ない力というのは、多大な苦痛を与える。しかし、同等に多大なる快楽をもたらす。南の島には、悦楽と快楽しか存在しないように見えてしまう。それは、外部の人間が見るまぼろしにすぎない。空想上の楽園は、そこには存在しない。あるのは現実に暮らす人々の風景なのだ。色褪せていない。20年以上前に書かれたものとは思えないほど、新鮮で衝撃を与える作品といえるのではないだろうか…。2014/09/21

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

70
☆2.0 頁中がギッシリ文字で読んでも読んでも なかなか前へ進めません。 内容もギッシリ、 愛、性、生、熱、食、LOVE、快楽、股間その近辺が 表現を微妙に変えて延々と延々となんです。 愛性愛愛愛性愛男愛女愛快楽愛肉体愛生愛穴愛棒愛性愛愛愛愛性愛愛性愛愛性愛飛快男愛女愛男愛女愛男愛女愛好愛愛海快快穴快好股男棒入愛好女穴濡腰男愛振振快楽抱脱服匂愛性愛愛舐酒女穴濡腰振振快楽愛愛性愛男愛女股男棒入愛好女穴濡楽愛肉体愛生愛穴愛性愛男好振振快楽抱脱服匂愛愛愛愛愛 てな感じです。やれやれ。2020/12/14

絹恵

43
肺から溢れる熱い呼吸と、痺れる身体を包む冷静な心が、取り外したり嵌め込んだりしながら、心を擦り合わせていました。一方の手で燻らせて靄を作り、もう一方の手であなたの頬の形を知ることで、あなたのなかの私を、私のなかのあなたを見つめることが出来ます。だから知りすぎたこの楽園で"私は幸福だ。幸福ゆえに嘔吐することすら出来る。"雨に打たれて安楽椅子で酔いながら。2014/10/25

ワニニ

34
ナツイチで再読。いま読んでも、自分をふっと持って行かれてしまう。まさに南国リゾートで、アルコールを少し入れて読みたいなあ。こんなに濃厚で、ねっとりして、頽廃的なのに、いやらしくなくて、素直で、かつ匂い立つ小説って、山田詠美ならでは。愛し合う2人を見つめるトニの無垢さ、透明感、その情景を思い浮かべると、美しさと残酷さ、官能が相俟って、更に惹きこまれる。そして、再生した主人公が男に電話をするラストなんて、カッコよすぎて涙が出る。彼女自身の真実を追求することは現実的でなくても、そういう生き方も肯定したくなる。2014/08/06

melon

32
あとがきより 「恋愛というのは、発情のことなのであり、恋愛関係というのは、発情している二人の状態をさしているのである。」2015/10/07

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