内容説明
月浦魚之進が、殺された兄・波之進。の跡を継いで、同心になった。だが、兄と比べて、すべてが劣っている。皆からも「大丈夫か?」と、心配されながら、魚之進は仕事に励む。兄が残した謎の言葉。「美味の傍には悪がいる」そして、最高にうまい食べものとはなにか?それと、兄の殺しは関係あるのか。軽妙洒脱な「風野」風味いっぱいの「味見方同心」シリーズ!
目次
第一話 ふんどし豆腐
第二話 天狗ちくわ
第三話 干し卵
第四話 うどんの天ぷら
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
57
買ってすぐ一巻と二巻で表紙を見比べたとき主人公太るんだなと思いながら読み進めたが実は兄弟!その一巻目は物語の端々に弟の人物紹介に熱心で、読み終わってみれば一冊丸ごと伏線でしたが、この二巻目にして、さてやはり弟の魚君が動き始めて物語がしっくりとした感じがする。ただ味見方という役柄がどうにも取って付けた感じが否めなくて、まあこれはライト時代劇とでも云うのだろうか?肩肘張らずに読めばいいか(笑)2016/01/25
kagetrasama-aoi(葵・橘)
40
「隠密味見方同心」第二巻。容姿端麗、頭脳明晰な兄に比べられて、見劣りがちだったんですが。「大丈夫?」と声をかけられたり、果ては知恵熱を出してしまった弟魚之進。でも、そんな魚之進には魚之進の良さがあります。剣術も真面目に稽古していたようです。次男坊の気楽さ暇さから、色々なことに興味を持つ心を養ってきました。ここにきて、それが実を結びつつあるようで嬉しくなります。決して面に表さない義姉のお静さんへの淡い恋心も、魚之進らしいですよね。岡引の麻次の助けもかりて早く真相を解明して欲しいです。2023/03/06
いつでも母さん
36
風野作家の新シリーズ1に続き読了。波之進に魚之進か・・出来る兄にそうでもない?弟(笑)しかし、こう云う弟が良い味をだすのよねぇ~続きが気になる。もう3巻目も出ていたのですね(汗)追いかける本が多すぎて、オバサンは頭も懐もヨタヨタです・・2015/04/20
み
31
さくさくと♪結果的に弟思いな成り行きなのね(^.^)お兄さんと比べたらかもだが、魚之進さんもキレるじゃん、出来のイイ家族を持つとツラいね。謎の食べ物は何でしょ?2015/10/15
むつこ
29
亡き兄に代わって味見方同心になった魚之進の成長獲り物帖。のんびりとした世間知らずな性格の主人公は町人たちをあきれさせ、周りからは「大丈夫?」と心配される。さらっと江戸の料理が紹介され食べたくなった。シリーズ第2弾。2015/06/07