角川ソフィア文庫<br> 大政事家 大久保利通 近代日本の設計者

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角川ソフィア文庫
大政事家 大久保利通 近代日本の設計者

  • 著者名:勝田政治【著者】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • KADOKAWA(2015/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044092191

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内容説明

王政復古のクーデター、廃藩置県の断行、征韓論での西郷隆盛との確執……。劇的な明治維新期をたどりつつ、「意志の政治家」と呼ばれた、明治政府最高の政治家が体を張って描いた国家構想を捉え直す。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こういち

13
大久保が描いた国家観の成り立ちを時系列に従って追う。本書は、明治創成期を政治主導権の抗争に視点を当てて整理した名著。特に、大久保と木戸との微妙に異なる施策の根幹に至る結末は、滑舌良く分かりやすい。思うに「大日本帝国」の基軸は、国の権威となる皇室を形式的に奉った、いわゆる現行制度内における下克上に成功した〝under-boys〟に因る政治システムにあり、その後に整う軍制において、下からの要求を受けやすい、ひいては下の行動を追認しやすい組織を産み出したのではないか。2015/05/08

筑紫の國造

6
西郷隆盛に比べ、人気で格段に劣る大久保利通。しかし近代国家建設の功績で、大久保以上の人はいないだろう。本書は大久保の評伝ではなく、その国家観を辿り、彼がどんな国家を目指したのかを探る。あくまで近代国家建設の信念に忠実で、主君の島津久光と決別し、最後は親友の西郷隆盛とも戦わねばならなかった大久保は、まさしく信念の人だ。史料の原文引用が少ないのは物足りないが、その分読みやすい。様々な誤解を受けている大久保の思想を知る、よい手引きになる。西郷が「情の人」なら、大久保はまさしく「信念と理の人」と言える。2016/10/11

コッシー

1
内治外交の課題に一人で立ち向かったリーダー。暗殺されなくて後10年活躍していたら、明治は違ったのでは?2015/05/28

ひよこ皇太子

0
幕末から維新後まで大久保の目標は一貫して国内一致であり、何度失敗しても別の方法でそれを実現させようとした執念には感心した。無私で明確な目標と実行力を兼ね備えた大久保による専制は、あの時代の日本にとって最良の政治形態だったと思う。暗殺した士族の言い分には一理もない。2019/10/31

泥岳

0
大久保利通の評伝。ジャンルとしては講談否定の再評価モノ。『日本の近代化とはなんだったのか』と併せて読むと理解が深まるかもしれない。 蛤御門の変あたりから、暗殺までの大久保の日記を下敷きにして大久保の思考を追っていくというもの。最初から国家意識の一本化というあたりが大久保の目標だったが、幕府も慶喜も雄藩(藩主たち)も、既得権の保護しか考えない(当然だが、彼らには養わねばならない家臣たちが大勢いる)ので、結局はそれらを排除した新政府による、それらを排除する近代化となった。2018/12/31

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