内容説明
息子の郁次郎と許嫁の花世とともに、余生を送るのを楽しみにしていた元名与力・塙江漢。増上寺で見つかった女の死骸の犯人に、郁次郎が犯人にされてしまう。息子の無実を暴くため、江漢が黒幕に立ち向かう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kotaro Nagai
6
本日読了。本書は昭和6年キングに連載された作品。吉川英治といえば、鳴門秘帖や神州天馬峡などの伝奇もの、宮本武蔵などが有名ですが、こちらは江戸中期とおぼしき頃の捕物帖である。引退したかつての江戸町奉行所与力が、殺人事件の容疑者となった息子の無実を証すために尽力するストーリー。キング連載の娯楽ものなので、講談調の文章にややなれるのに手間取りましたが、中盤以降のめまぐるしい展開に目が離せず結構楽しめました。吉川英治にこんな作品もあったとは意外でした。2020/12/02
たま
2
最初はこんなページ数読めるかと不安になりましたが、これは面白い!途中からひやひやしどうしで、先が気になるは寝なくてはいけないはで大変でした。吉川英治はこんな話も書いていたのかと新しい発見でもありました。2018/09/11