小学館文庫<br> パイプのけむり選集 味

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小学館文庫
パイプのけむり選集 味

  • 著者名:團伊玖磨【著】
  • 価格 ¥682(本体¥620)
  • 小学館(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094061079

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内容説明

名エッセイから『味』な話を選りすぐり!

日本を代表する作曲家團伊玖磨さんが36年にわたって書き続けた名エッセイ『パイプのけむり』シリーズから選りすぐった作品集第4弾のテーマは味。和食、中華、フレンチ、イタリアンはては中近東まで、グルマンで好奇心旺盛な著者が世界中で咀嚼した食物とエピソードをウィットに富んだ筆で綴った傑作エッセイ集。「だけれど、この頃一つだけ西洋に来たときに食いたい物が僕にはあるんだ」「なんだい」「洋食だよ。洋食」「おう、洋食屋の洋食だ」(『洋食』より)、「唐津の藻屑蟹と上海の藻屑蟹を較べてみた。おおざっぱに見て、それは殆ど変わらなかった。ただし、甲の前部の両眼の間には、明確な差があった。唐津のものは平坦、上海のものには四つの棘があった」(『蟹の甲』より)、「パレルモでの最後の夜、美和子さんが突然、海岸に牡蠣を食べに行こうと言い出した。「牡蠣って、生の牡蠣」と僕が訊いた。「そうよ、美味しいのよ」と彼女はすましている。「でも今は八月で夏の最中だし、Rの付かない月には生牡蠣は食べないことになっている」と僕は言った。「でもね、此処ではRは関係ないのよ、字の読めない人が多いから」(『R』より)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちろく

27
頂いた本。食のエッセイなのですが、團さんの教養や思慮の深さが文章に現れていて読んでいて惹かれる。ややこだわり過ぎな分を差し引いても憎めない所が素敵だ。自己のアイデンティティをシッカリと確立している所が読んでいて楽しく飽きさせなかったのだと思う。解説が、大好きなエッセイストの平松洋子さんだった事も嬉しい。2016/08/31

ナチュラ

13
パイプのけむり選集 第4段。 テーマは味。 團さんのエッセイは実に面白い。教養があり、ユーモアがあり、感動がある。 日本全国、世界各国で食べた料理。幼き頃、戦争時代の食の思い出など、味にまつわるエピソードの数々。食べたことがなくても美味しさが伝わってくる。2015/07/26

niz001

4
「食」よりは微妙に感じる。小説風の話とか、古い表記が混じる所為か。2019/10/30

SEの読本

2
パイプのけむり選集シリーズは旅に続いて2作目。旅で著者の懐の深さと全方位むいているかのごとく張り巡らされた興味のアンテナにひかれて購入。本作も単なる味の感想にとどまらず食した場所の風景、はたまた時代背景など先の読めない展開が心地よい。いささか古さも感じさせる表現もあるが、読みながら著者の感覚を少しでも追体験できる魅力はさすが。1話は短いエッセイなので移動中の読み物にオススメです。2015/05/12

まひろん

0
長年書かれていたエッセイから集められたものなので、時代の変化がうかがえます。2024/01/08

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