内容説明
医師の転職を斡旋する会社に勤めるいずみは三十二歳。クライアントは落ちこぼればかり。上司はやる気ゼロ。男に遊ばれ、飼い猫は入院中……。舌打ちしながら家を出る毎日に刺激はなかった。だが、ある日を境に周囲で不穏な事件が連続して起こる。露出狂の出没、臓器移植の隠蔽、医師の突然死――。彼女は自身の再生もかけ、事件の真相を追い始める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
43
直木賞受賞作家ということで店頭でみかけた1冊を読んでみた。社会の勝ち組である医師の世界からこぼれ落ちそうな面々を再就職させるのが仕事の主人公女性。はじめはこの作家独特のぶつ切りのような文章表現に戸惑ったけど、徐々に読むスピードはあがっていった。面白いか?といえばう~んとうなり、面白くないか?といえばう~~んとうなるような小説でした。2015/07/19
ちろ
17
東山さんは初読み。女性主人公の台詞がスカした感じで好きになれなかったけど、展開とテンポがいいのでさくさくと読みました。 2018/12/15
あゆみらい
17
初読み作家さん。今年の直木賞作家、東山彰良さん。アニメ、ナルト映画版の脚本とかも書いてる人だということを知りませんでした。そして教師。内容は、何だか会話が軽いし、主人公いずみの自己愛いっぱいで途中まで苦手かなーと恐る恐る読みましたが、途中で何だか主人公が憎めなくなり、一気読みしました。いずみと沢渡の女の友情にひかれます。医療ミステリーではなかったです。医師もろくでもない人ばかりのようですが一色先生はチャラチャラしているだけで、それなりに医療をきっちりやっている人だと思います。「流」も読みたくなりました。2015/10/15
マサキチ黒
14
【酷評】いやぁ、良かった。東山さん初読みがこれでなくて。オンナ書くの苦手?舞台は昭和?女の子は世界を変えるために生まれてくるわけじゃない。世界を変えるオトコを生むためよ。作者のオンナの好みは十分に分かるし、このセンスが熟成して今があるのだな。などとファンなら読み所があるがそうでなければ〰。次に手を出す事はないな。少なくとも私は。2020/11/18
runner0298
11
東山さんのいつものワイルドさが女性を主人公にした為、中途半端になった印象。東山さんの視点で医療を書くといかにもこうなりそう。この作品も好き嫌いがわかれそう。2016/09/19