ブルーバックス<br> 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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ブルーバックス
基準値のからくり 安全はこうして数字になった

  • ISBN:9784062578684

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内容説明

賞味期限、放射線量、食品中の化学物質から電車内での携帯電話まで、私たちはさまざまな基準値に囲まれて、超えた/超えないと一喜一憂している。だが、それらの数字の根拠を探ってみると、じつに不思議な決まり方をしているものが多い。その「からくり」を知らなければ、基準値は無用の不安や油断を生む数字になってしまうのだ。「基準値オタク」を自称する俊英研究者4人が追った基準値誕生に潜むミステリー! (ブルーバックス・2014年6月刊)

目次

第1部 飲食物の基準値(消費期限と賞味期限―「おいしさ」の基準値の「おかしさ」 食文化と基準値―基準値やめますか?日本人やめますか? 水道水の基準値―断水すべきか?それが問題だ 放射性物質の基準値―「暫定規制値」とは何だったのか 古典的な決め方の基準値―「リスクとは無関係」な基準値がある)
第2部 環境の基準値(大気汚染の基準値―「PM2.5」をめぐる舞台裏 原発事故「避難と除染」の基準値―「安全側」でさえあればいいのか? 生態系保全の基準値―人間の都合で決まる「何を守るか」)
第3部 事故の基準値(危険物からの距離の基準値―「電車内の携帯電話」から水素スタンドまで 交通安全の基準値―「年間4000人」は受け入れられるリスクか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

西嶋

25
「お酒は20歳から」に始まる身近なものから、放射能などの難しそうなものまで、様々な「基準」がどうやって決められたかを丁寧に解説してくれる一冊。圧巻はラストの「高速ツアーバスの常務距離の基準値」。悲しいことだが、今年の痛ましい事故は起こるべくして起こったことがわかる。しかもこの書は、事故のおよそ一年半前に発行されていた。2016/04/26

kaizen@名古屋de朝活読書会

18
#感想歌 消費期限賞味期限と食品で3秒ルール真面目に議論2017/09/23

おおにし

15
暫定規制値が20mSv/年とか除染の目標値が1mSv/年というような基準値に対して、それは絶対安全なのかどうか議論しても意味がない。そもそも放射能による発ガン率には閾値がないため、絶対安全な基準値は存在しないし、リスクを小さくするためのコストを我々がどこまで受け入れられるかにより基準値が決まるということを認識する必要がある。放射能に限らず我々の周りには、このような受け入れざるを得ないリスクでいっぱいあることを本書を読んで知っておくべきだと思う。2014/08/13

いずむ

15
"基準値"を具体的に把握するコトに、ボクはさほど意味を感じていない。それよりも、冒頭で引用された『どのような世界に生きたいかという、はるかに大きな問題』という言葉。そこに示されている通り、「はるかに大きな問題」としての"安全"のために、未来や環境、また自らにどれほどの代償を強いているのか。その一般的な概念に意識を向けられたコトこそが、最も大きな収穫だった。特に食品に関して、外国人から「異様」とさえ言われるほど管理された日本。だからこそ、安全や安心を意識するコト、それ自体をもっと識らなければならないと思う。2014/07/18

calaf

14
現在の日本における基準値の設定根拠についてまとめられています。科学的根拠も人々の主観的な考えも経済的な根拠もどれもこれも中途半端というかほとんど考えられていないというか...そんな印象。お酒は20歳から...根拠は、欧米では21歳。日本人は短寿命だけど精神的には早熟なので?(←明治初期に決まった最初の理由 (大汗))2014/08/05

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