山と溪谷社 ほんもの探し旅

著者名：小林泰彦

山と溪谷社（2014/05発売）

• ISBN：9784635047739

内容説明

幅広い「ほんもの」から見た文化論、ヤスヒコ・ワールドの決定版!

丈夫で長持ち、機能性に優れた「ほんもの」を探して、北海道から沖縄まで、
そしてアメリカ、カナダを旅した四十二編のイラスト・ルポです。

民具、日用品からアウトドア用品、クリーンエネルギーと、
幅広い「ほんもの」から見た文化論=ヤスヒコ・ワールドが展開します。

1983年に発行された傑作イラスト・ルポの文庫化です。

目次

目次
はじめに（初版より）
スポーツナイフは日本でつくられる［関］
木製日用品のふるさと［京都・北山］
なつかしの手押し車［浜松］
帽子と海［下田］
ヘビーデューティー手袋［姫路］
馬具―大いなる北海道［札幌］
そり―少年の記憶［小樽］
炭鉱に生きる道具たち［小樽］
クロスカントリースキーの時代［小樽］
開拓者のストーブ［札幌］
大雪山を行く山スキー［札幌］
一梃の手斧［三条］
こしき―雪の生活［三条］
ダウンベスト・イズ・ベスト［東京］
みんなデイパック［東京］
きみはソーラーハウスを見たか［大阪］
憧れのログキャビン［大阪］
目を守るためのメガネ［大阪］
おじいさんの大きな時計［名古屋］
輸出楽器・ブレイクダウン［名古屋］
スクランブル！　ＢＭＸ［名古屋］
ヒゲのある人の洋陶器［名古屋］
トレーニング・ゼネレーション［神戸など］
人を想えば山恋し―大町山岳博物館［大町］
海の男の潜水メガネ［沖縄］
琉球ガラス―コークボトルの民芸品［沖縄］
L. L. BEAN, INC. FREEPORT. MAINE［ＵＳＡ］
『北越雪譜』をめぐる［新潟］
豪雪地のスキー博物館［高田］
飛?の運搬具［岐阜］
ウィルダネス・パドラーたち［東京など］
クリーン・エネルギー入門［愛知・小坂井町など］
アイヌ文化資料館に学ぶ［北海道・平取町］
日本民家集落博物館にて［大阪］
ゴアテックス―防水透湿の謎を解く［東京］
民族学博物館を訪ねる［大阪］
パックソウ―シュミット氏の工作部屋［ＵＳＡ］
スノーシュー―クリー・インディアンの遺産［ＵＳＡ］
カウチン・バンドの手編みセーター［カナダ］
わな師ネルスンの森［カナダ］
マクビー氏、つり竿と料理をつくる［カナダ］
シェーカー・ビレッジ―自給自足の村［ＵＳＡ］
取材データ　「ほんもの」のその後
あとがき
奥付

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Kazuo Ebihara]

この本が、2014年に山と渓谷社から 復刻されていたとは、ビックリ。 1983年に、草思社から刊行された本書は、 1975年から「メンズクラブ」に連載されていた文章を纏めたもの。 ナイフやストーブから、馬具、山スキー、アウトドア用品まで42品目。 これらの「ほんもの」を作る日本と北米の人や会社を 文章とイラストで小林泰彦さんが紹介した。 当時、憧れたモノが満載。 文庫版では、紹介された人や会社の40年後の姿を追跡調査していた。 当時、『ほんものは誰だ！』なんてクイズ番組もありました。

2016/07/31

[ヒラノユウスケ]

「ほんもの」は決して忘れられることがない。例えばNIKE。例えばL.L.Bean。今でもその世界でのトップランカーだ。例えばスノーシューにバックパック。ゴアテックス。今でも「アウトドア・ライフ」に欠かせないギアだ。自分が生まれる前からずっと、そんな「ほんもの」を探し続けてきた筆者の慧眼にただただ敬服するのみである。

2015/09/16

[Kuliyama]

昔、小林さんの記事でヘビーデューティーに凝ったことがあり、懐かしく楽しく拝読しました。今でも通じる内容です。お薦め致します。

2014/11/25

[doji]

ここでも必要のためのデザインとその美しさが謳われ、根本には「ホールアースカタログ」の大きな影響がある。どれも生活と文化が密接に結びついて、とてもひとの手のちからを感じる。中村好文さんもシェーカー教の家具について言及していたけれど、ここでも取り上げられていたので、ちょっと調べてみようと思う。

2016/10/23