定本日本の秘境

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定本日本の秘境

  • 著者名:岡田喜秋
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 山と溪谷社(2014/03発売)
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  • ISBN:9784635047661

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内容説明

昭和30年代前半の日本奥地紀行。1960年に単行本として初めて刊行された際は、秘境ブームを巻き起こした紀行文学の傑作。戦後の復興を遂げ、都市部では好景気に沸き立つころ、雑誌『旅』(日本交通公社)の名編集長として知られた岡田喜秋氏が、 日本各地の山・谷・湯・岬・海・湖などを歩いた旅の記憶をまとめた紀行文18編を収載。紀行の名手が紡ぎだす文章は、ときに鋭く、ときにやさしい。高度経済成長の陰で失われていった日本の風景を描写した、昭和三十年代の旅の記録としても貴重である。初刊行後、2度、文庫化単行本化された不朽の名作が、半世紀以上を経たいま、著者の最終校訂を経て、 「定本」としてヤマケイ文庫に収録されました。 新たな「秘境ブーム」が起きているいま、半世紀前の「秘境」の現実と、現在の「秘境」の様相を比較してみるのも興味深い。 巻末の解説は、ドイツ文学者・エッセイストの池内 紀氏が寄稿。

目次

<目次・内容>
◎山 
山頂の湿原美と秘湯 赤湯から苗場山へ/
九州山脈を横断する 五家荘から椎葉へ/
乳頭山から裏岩手へ 秘話ある山越え 

◎谷 
神流川源流をゆく 西上州から奥信州へ/
大杉谷峡谷をさぐる 秘瀑の宝庫/
アスパラガスを生む羊蹄山麓 地場産業の創出

◎湯
中宮温泉の二夜 白山山麓の動物譚/
酸ヶ湯の三十年 冬の秘話/
夏油という湯治場へ 奥羽山中の秘湯 

◎岬
陸の孤島・佐多岬 四国の最西端/
日高路の果て・襟裳岬 開拓民の連帯感/
四国の果て・足摺岬 憧憬者の心境

◎海 
千島の見える入江 早春の野付岬へ/
四国東海岸をゆく 橘湾から室戸岬へ/
離島・隠岐の明日 新航路への期待 

◎湖
氷河の遺跡・神秘な小湖群 津軽・十二湖/
木曾御岳のふもと 開田高原から三浦貯水地へ/ 
長老湖と高冷地 南蔵王に生きる人々 

解説・池内 紀

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

61
昭和30年代の秘境紀行。20箇所のほぼ全箇所訪れたことがあるが30年の歳月の長さはやはり侮れないんだな。どこもかしこも自分の記憶や印象とは全く異なる「秘境」だった。2015/12/03

100

51
昭和半ばのハードコア一人旅。 田舎人は民謡に声を張り、都会人は思索を排除する肉体の疲労を望み、人夫は人を助け親切にし、助けに感謝する。灯台守は職業を愛し、警官は平和に安堵する。時には観光地の凋落を嘆き、時に地球に興奮する。 目的地ばかりではない旅の楽しみ方の指南書。 2021/06/27

こぺたろう

12
一年くらい掛けて読了。あまりにもゆっくり読みすぎて、最初の方は内容を全く覚えていないので、読んだことにしたと言ったほうが正しいかもしれません。でも気分良く読んだのは確かです。話は変わって、この手の紀行文で、富山県の小川温泉元湯「おがわ」を訪れたものがあるのですが、それがどの本だったのか思い出せず、ずっと気になってます。2020/01/21

ひねもすのたり

10
【Kindle Unlimited】著者二冊目。 昭和30年前後の日本を旅した紀行文です。 奥信州、椎葉、羊蹄山、足摺岬、酸ヶ湯、夏油・・・今では観光地とされている地域ですが、交通網の発達していない昭和30年代初頭は日本の秘境と言って憚らない場所だったようです。 現代の紀行文とは異なりグルメ情報はありませんが、そこではどのような人たちがどのような暮らしをしているのかが書かれています。 高度成長を挟んでこれらの地域は何を得て何を失ったのか? つげ義春の旅モノや宮本常一が好きな方ならハマると思います。★4.52019/09/16

hitsuji023

9
ドキュメンタリー調とでも言うような文章で派手さはないが引き込まれる。群馬県の鬼石をチベットに例える所など、そんな発想は出てこないだけに面白い。 あとここに出てくる乳頭温泉郷、その内の一つ黒湯、田沢湖など、この本で書かれている昭和30年代の印象が、私がごく最近旅行に行った時の印象と変わらなかった。そこだけ時間が止まっているのだろうか。 この著者は地方の名勝の地であっても見るほどでもないと正直に書くところがいい。それは、例えるなら一般の人が感じる「名物に旨いものなし」の感覚に近い。そんな所に共感した。 2017/11/29

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