角川ソフィア文庫<br> 闇の歴史、後南朝 後醍醐流の抵抗と終焉

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角川ソフィア文庫
闇の歴史、後南朝 後醍醐流の抵抗と終焉

  • 著者名:森茂暁【著者】
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  • 特価 ¥324(本体¥295)
  • KADOKAWA(2014/11発売)
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  • ISBN:9784044092085

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内容説明

南北朝合体の後も旧南朝勢力は、室町幕府の抱える諸矛盾と結びつく形で再起を図り続けた。史料実証の立場から可能な限りの関係史料を収集し、その「闇」を明らかにする。後南朝の歴史に光を当てた好著。

目次

序章 後南朝とは
第1章 南北合体、一天平安
第2章 後亀山法皇とその周辺
第3章 南朝皇胤と室町幕府
第4章 禁闕の変
第5章 長禄の変
終章 後南朝の終焉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

67
先日読んだ『銀の館』に「長禄の変」や「応仁の乱」等が描かれているが、この変や乱で幕府が恐れていた「後南朝」の勢力。この後南朝勢力の「後南朝」という時代を全く分かっていないので読む事に。後南朝とは南北統一後の南朝。以前からも統一後、突然のように旧南朝が消える事はないとは思いながらも、これほど幕府に強い勢力として残り、かつ消えていった歴史を読むと感慨深い。こちら南北朝研究の第一人者である森氏が少ない史料の中で描かれた後南朝史。全く無知な私にとって少し本の内容が高度だったが、いい勉強になった。2016/11/14

レアル

37
先日、奈良県川上村(後南朝の歴史の地)へ訪れたので読む事に!と思ったら再読だった。南北朝時代に決着がつき、南朝の敗北が確実化された後の南北朝合一。しかし合一後の約束が守られず、再び不遇を訴える南朝側が再び立ち上がった。これが後南朝。南北朝の流れから後南朝へ移らざねばならなかった南朝側の思いがよく分かる。そして南朝側は合一の時もそして後南朝の最期もやりきれない切なさが残る。2023/09/28

qwer0987

8
南朝は敗者で主体的に記録した文献はなく、彼らを知るには第三者が記録した内容を寄せ集めるしかない。そんな後南朝の歴史を丁寧に解き明かし組み立てる作者の研究姿勢は素晴らしかった。南朝はジリ貧な状況だったわけだが、高貴な血を引いているだけに利用価値がある。そのため幕府の対抗勢力は後南朝の皇胤を担ぎ出して旗頭とし何度か混乱も起こる。義満と義持は彼らを取り込もうとし、義教は絶やそうとした。それでも何度も再起の動きを見せるのは後南朝の矜持だろうか。弱小勢力ながら中央の政治と無縁ではない後南朝の姿がわかり勉強になった2022/11/12

Kamabonz

6
後醍醐天皇の後胤たちの悲しき末路が紐解かれています。 南北合一後は、室町幕府の「根絶やし」政策により、一人の天皇も出せないばかりか、宮家として存続できた家もなかったのはかわいそうでした。 正式に臣籍降下した人もいなかったようなので、第二次大戦後にでてきた熊澤天皇に皇位継承権などはないというのは、著者の言う通り正しい見方なんだと思うのですが、南朝の血を引く人が自分の血統を知りながらひっそりと暮らしていたことを考えると、なんかやるせないですね。 でも、この時代をもっと知りたいと思う一冊だったのは間違いないです2015/03/28

MUNEKAZ

5
後南朝を追った一冊。室町幕府に不穏が漂うたび、反幕府派の旗印として担ぎ出される南朝の後裔たち。不死鳥のごとく活動してきた彼らが応仁の乱以後ぷっつりと消息を絶つのも、その存在が北朝・幕府あってのアンチテーゼであって、幕府自体がガタガタになり、利用される神輿になってしまうと、もはや存在意義がなくなってしまうからなのかもしれない。また護良親王以来となる南朝と赤松氏の繋がりが、陰に表に見え隠れするのも興味深かった。2018/06/23

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