- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
家電メーカー各社の復活へのカギを探る!
家電メーカー各社の2013年3月期決算が注目を集めている。過去最大の赤字見通しを発表したシャープ、2年で1兆5000億円を失ったパナソニック、黒字予測ではあるものの、本業である電機部門では大幅な赤字となるソニー。いずれも世界を席巻していた日本を代表するメーカーだ。アナログからデジタルへと移行する中で製品はコモディティ化され、新興国製品との差はなくなり、価格競争に破れ新興国企業の後塵を拝している状態だ。一時は倒産寸前とまでいわれたアップルが故スティーブ・ジョブスによって鮮やかに蘇ったように日本の家電各社もかつての栄光を取り戻せるのか。そのためには必要なものがある。それはイノベーションであり、マーケティング力である。そして、何よりも経営者の力だ。これまで家電各社はデジタル化の本質を理解せずに、無駄な投資を続けてきた。これまでの成功体験にとらわれることなく、新たな一歩が踏み出せるか。家電メーカーとは好対照に堅調な重電系メーカー各社の戦略なども踏まえた上で、それぞれの企業が生き残るための秘策を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
32
13年初版。ソニー、シャープ、パナソニックなど不振に陥った日本の家電メーカーの原因を探る。またアップルや韓国メーカーの飛躍の理由も。アップルはメーカーという概念でなくコンシューマ企業という新しい括り。一斉風靡したノキアの失墜はiOSでもアンドロイドでもないOSを使用していた為。2013年には重電系の企業は順調であったが数年で状況は変わる。結局浮き沈みのある環境の中、将来を見通し正確な舵を切って取れる経営者が必要と思われる。プロの経営者が求められるが、それでも栄枯盛衰の論理から逃れられる企業などないだろう。2018/03/22
kinkin
16
造れば売れる時代から売れる物を造ることに遅れをとった日の丸家電。本書に書かれているNATOという言葉(ノーアクション・トーク・オンリー)決断力の遅さが決定的な原因だということが分かった。2014/04/11
虎ボルタ
2
経営者の舵取りが、いかに企業の命運を握るのか、よく解った。ソニー、パナ、シャープ。いずれも、かつて「勝ち組」と言われた企業。名経営者と言われた人が、今ではあまり評価を受けていない。歴史は後世の人が判断、評価するものだが、それとて大局の中では、1年後、10年後、100年後で評価なんて変わりうるのだなあ。2013/04/16
Masaki Sato
1
もう10年近く昔の本になるので、ソニーが持ち直してきたとか東芝があんなことになるとかということを感じることはあるが、2000年代に日本のエレクトロニクスが凋落していった様子を概観するのにはいいかもしれない。2022/03/05
まめタンク
1
2013年130冊目。今、生きる事を選択するのか。衰退産業として終焉を迎えるのか。日本人としては、再び日の丸家電メーカーが復活する事を願ってなりません。2013/10/19