集英社文庫<br> 私を知らないで

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集英社文庫
私を知らないで

  • 著者名:白河三兎【著】
  • 価格 ¥555(本体¥505)
  • 集英社(2016/02発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087468984

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内容説明

中2の夏の終わり、転校生の「僕」は不思議な少女と出会った。誰よりも美しい彼女は、なぜか「キヨコ」と呼ばれてクラス中から無視されている。「僕」はキヨコの存在が気になり、あとを尾行するが……。少年時代のひたむきな想いと、ままならない「僕」の現在。そして、向日葵のように強くしなやかな少女が、心に抱えた秘密とは――。メフィスト賞受賞の著者による書き下ろし。心に刺さる、青春の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

254
分類的にはミステリなのだろうけど人生小説。北上次郎(帯)の「こんな素敵なラストにたどりつくなんて、誰が想像するだろうか」に激しく同意。しかし誰一人も中学生っぽくないぞ。2013/02/08

kaizen@名古屋de朝活読書会

235
ネタバレ注意「私を知らないで」両親が借金でいなくなった「キヨコ」と呼ばれる女の子。主人公の男の子に発した言葉。結末前に、両親が亡くなった男の子が予防線として纏っていた言葉だと分かる。哀れみの手を差し伸べて欲しくない。だけど何かはしたい。窮地に陥った女の子を救う養子縁組みにより「姉」になる。実の姉弟ではないので制度として結婚できる。何故結婚しないのか。意味不明。続編を期待。うさぎの「なな」はどうした。三+四のことか。ナツイチ。解説:金原端人2013/09/13

hiro

233
初めて読む白河作品。すずらん本屋堂で紹介されていたので購入した。中高生が主人公の小説は、数多く読んできたが、この作品も学校のヒエラルキーと複雑な家族関係の中の物語だった。しかし、慎平、キヨコ、高野三人が中心に、キヨコの売春疑惑、キヨコの家の向日葵の謎、学校行事の文化祭、そしてそれぞれの家族の問題やこの間に起こる事件、さらにラストと物語全体は今までにない新鮮さを感じた。序章から伏線が張られていたラストは、読者の好みが分かれると思うが、慎平のことを考えると切ないラストだった。ところで、白河さんは男性、女性?2012/12/29

まりも

232
親の都合で転校を繰り返した結果、無難な生き方をするようになった慎平がクラスで孤立する女子キヨコに興味を持った事から始まる話。慎平の中学生にしては達観しすぎた考え方に引っ掛かりを覚えたことであまり引き込まれませんでした。キヨコの人物像もですが設定の甘さが目立ちましたね。もどかしさ、切なさを感じる結末は自分の好みだっただけに本当に残念。二人の距離感もすごく良かったんだけどな。他の作品の方に期待です。2015/03/16

キングベルⅩ世

216
ひねくれものの語り手・シンペーとズレてる熱血漢・高野、美人でスタイルがいいのにヒエラルキーが最下層のキヨコの青春もの…、でありつつ家族小説かな。この設定だけだと割とありがちだと思うけど、全然そんなことはなく。やりとりも楽しくて、エンタメとして面白い。彼らの前に現れる最大の障壁の乗り越え方はちょっと疑問が残るが、そこに至るまでの流れや現在も含めて味わい深い。とにかく真っ直ぐに生きることの凄さが滲み出てて眩しい。このモヤモヤした感情を含めていい読後感だ。2015/02/24

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