内容説明
何から手をつけたら良いのかわからない状態とは、なんでも良いから手をつけた方が良い状態のことである――。けっこう当たり前なことのなかに、人生の大きなテーマは潜んでいるものなのだ。小説家・森博嗣がつい誰かに教えたくなって意外に真面目に綴った、世界の見え方が変わるつぶよりのつぶやき一〇〇個。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAKAPO
64
不覚にも、読みかけの『地球儀のスライス』を家に忘れてしまったノー残業デー…手持無沙汰を紛らわすためにBookoff守谷松前店に寄って、急遽購入した『つぶやきのクリーム』…森先生のつぶやきは、確かに『臨機応答・変問自在』などに比べると、マイルドになっているようだが、クリームと表現するには滑らかさが足らない感じもする(クリームなのにコクとキレがある)。しかし、良く泡立てられていて美味(いつになく凡人にも解りやすい表現)なのは事実であり、是非、諏訪野が淹れてくれたコーヒーにトッピングして味わいたい香りだった。2016/04/09
akira
53
クリームシリーズ第1段。 書店でパラパラとめくった時、気になる言葉が多かったので電子で購入。 一つ一つの事柄についての森先生の考え方は非常に合理的で、ある種人間味がないようにも感じるが、お世話になった工学部の先生方も同様であった。物事を感情ではなく道理で考え、筋道を立てて得られるものこそひとつの結論と成り得る。 森先生の言葉は本質を突いており、松下幸之助先生の書籍にも通じるものを感じる。 「作業に取りかかる以前に、ほとんどの仕事のグレードは決まっている。」 「確固たる自分があるから品が出る。」 2013/04/03
たち
42
森博嗣さんのエッセイ集です。失敗と成功の章はとても為になりました。まぁ、私が成功と失敗を気にするのは、夕飯の出来くらいのものですが…。電子書籍に関する章は無理です。私、電子書籍は読めません!この世に紙の本が無くなったら困ります。2019/05/16
yui
41
森さんの100個の呟きとそれに関する記述集。森さんの思想は10年20年先を行っている。増税の話で特にそう思いました。個人的に刺さったのは、発想力の話と個性がない人の話です。(73、80のあたり)普段あまり物事を考えないで過ごしているかも、と思いました。解説がももち。2016/02/09
rio
34
森博嗣さんのつぶやき集。共感できる部分もあれば、自分とは違う考えの部分もあり、物事の捉え方の相違について興味深く読了しました。作中で森さんも言っていますが、本当に思ったことを自由に書き上げた、という印象があります。独白形式な所も小説とは違った一面が垣間見えて面白かったです。2012/10/10