内容説明
奇妙な赤ちゃんの夢を見る女。モデルの女性が怯える、忌まわしい村のしきたり。留置場にただ一人いた親切な男の意外な過去。叔母を憎み、互いも憎みあう偽姉妹。もう一人の自分に電話を掛ける男。取り憑かれ要員の女。著者がタイのレストランで見た、生々しい夢…。日常からふと顔を出した奇妙な話の数数から、悪魔が見せる夢よりもおぞましい人間の闇が浮き彫りとなる。好評実話怪談シリーズ、第4弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
70
1冊目、2冊目に載ってた話と元の話は同じじゃないかと思わせるものがいくつかあったような。2016/03/23
坂城 弥生
52
匿名でいるかいないかわからないゴシップ。という感じのシリーズなので、無性に読みたくなる。2021/02/03
そのぼん
37
タイトル通り、ホラーの超短編集でした。キャバ嬢や外国ネタなんかもでてきました。一話一話の印象はそんなに強くないかも知れませんが、最後まで読み終わったとき、なんとも言えない嫌な気分が残る作品となっていました。2013/03/06
HANA
33
実話怪談集。人間主体の話であるが、平山夢明とはベクトルが違う厭さが光っている。向こうが狂気そのものを見せつけているのに対し、こちらは人間の業を頁の狭間に塗りたくっている感じか。主体もそこらを歩いている男女っぽいので尚更その感じが増幅される。また幽霊話も多数収録されているのだが、その幽霊も現実か話者の脳内で生じたものか、曖昧さが非常に嫌らしい。(褒め言葉です、念のため)目を背けたくなる狂気とはまた違う、小市民的な狂気、存分に堪能することが出来ました。2012/06/26
らむり
24
怖いというより、不思議な話が多いです。岩井志麻子さんの意外な庶民性を感じる本でした。2013/04/09