角川文庫<br> 金田一耕助ファイル6 人面瘡

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角川文庫
金田一耕助ファイル6 人面瘡

  • 著者名:横溝正史【区分表記なし】
  • 価格 ¥594(本体¥540)
  • KADOKAWA(2012/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041304976

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内容説明

「わたしは、妹を二度殺しました」。金田一耕助が夜半、遭遇した夢遊病の女性が、奇怪な遺書を残して自殺を企てた。妹の呪いによって、彼女の腋の下にはおぞましい人面瘡が現われたというのだ……。妖異譚に科学的な解決と深層心理の解明を加えた表題作に、本格ミステリーのバイブルといわれている「蜃気楼島の情熱」ほか三編を収録。

カバーイラスト/杉本一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

88
金田一シリーズの短編集。短編のせいか読みやすくわかりやすいですが、おどろおどろしいちょっと暗めの雰囲気はそのまま。死体を愛したり、義眼が出てきたり、あれ、さっきも、って感じで微妙に雰囲気が似ているものが揃っている気がします。磯川警部の登場も少し嬉しくホッとします。うへぇ、と思いながらも印象深いのが「湖泥」。ちょっと雰囲気が違ってミステリらしく楽しめた「蝙蝠と蛞蝓」も好みです。「人面瘡」が最終話なのが後味良くて嬉しかったです。さらっと読んでしまいましたが、こうやって振り返ってみると満足な一冊でした。2017/06/23

セウテス

77
金田一耕助ファイル6。本作はこのシリーズが作られる際にまとめられた、五つの短編からなっています。「人面瘡」は先に読んだ「不死蝶」の中からで、他の作品も其々別の作品の中から編集されたものでした。「蜃気楼島の情熱」は日本本格ミステリーのバイブルと呼ばれる作品で、「本陣殺人事件」にも登場した久保氏や磯川警部が再登場し、これぞ金田一シリーズという感じが強くする。「蝙蝠と蛞蝓」は反対に金田一シリーズらしくない、楽しめる作品です。金田一とはこんな素晴らしい男なのだと、身内の様に自慢したくなる、すっきりとした作品です。2016/06/10

ann

72
自分的には、横溝正史や乱歩ならタブーもイケる。「蝙蝠と蛞蝓」は長編で読んでみたいくらい面白かった。第3次横溝ブーム。2018/03/20

歩月るな

56
『睡れる花嫁』『湖泥』『蜃気楼島の情熱』『蝙蝠と蛞蝓』『人面瘡』の五篇。短編集『首』に並んで「死体を用いた大胆不敵なトリック」が多用される前半の二本、蜃気楼島も合わせて、とにかく死体と寝る人が多い。あと義眼。死体を用いたトリック、と言うと確かに感興をそそる点もあるのだが、その内容と言うのは極めて陰惨で不快なものである。実に、全く以って狡猾で天才的。『湖泥』はかなりエグいです。『蝙蝠と蛞蝓』は超絶愉快な快作。悲惨な話が続いた後にこの話、オチが気持ち良い。表題作の姉妹は何とも息苦しくなる物語だった。なるほど。2015/11/07

瑞佳

50
『金田一耕助シリーズ』の短編集。あら、どっかで読んだわってお話もちらほら。登場するモチーフや性癖が似かよった作品を意図的に集めたのかしら。そんな印象。とはいえ、5編とも安定のおもしろさでさすが横溝先生。色と欲と怪奇風味がちょうどイイ塩梅。本格推理としても心理サスペンスとしてもたいへんスマートで小気味良いです。また磯川警部との仲良しぶりにもなにげに癒される。被害者をめぐる糸を引くようなドロドロの人間関係は変わらずの横溝節ですが、短編ということもあってテンポよくさらっと読めます。2016/12/28

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