角川文庫<br> 金田一耕助ファイル8 迷路荘の惨劇

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角川文庫
金田一耕助ファイル8 迷路荘の惨劇

  • 著者名:横溝正史
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • KADOKAWA(2012/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041304341

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内容説明

広大な富士の裾野近くに、あたりを睥睨するかのごとく建つ、豪邸名琅荘。屋敷内の至る所に『どんでん返し』や『ぬけ穴』が仕掛けられ、その秘密設計から、別名迷路荘と呼ばれていた――。金田一耕助は、迷路荘到着直後、凄惨な殺人事件に巻き込まれた! 事件解明に乗り出した耕助は、二十年前に起きた因縁の血の惨劇を知り、戦慄する……。斬新なトリックと溢れるサスペンス、巨匠横溝正史の長編本格推理!!

カバーイラスト/杉本一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

137
うーん、終盤で作家自ら「いささか長くなりすぎたこの恐ろしい物語を、いくらかでも短縮したほうがー」と記す通り、ちょっと冗長に感じてしまった…富士の裾野近くの豪邸名琅荘、まさに“迷路荘”たるカラクリ屋敷ぶりは、ぬけ穴やどんでん返しなど何でもあり(笑)そこに関わる人物達には、片腕を切り落とされたまま行方不明の男の影や、一人の女性を娶って盗られて譲渡してと、何とも一筋縄ではいかない事情がつきまとう。気付いてみれば、密室トリックやしっかり序盤からばら撒かれた伏線を楽しめるのはサスガ!結論は女であるからこそ怖いだな…2019/04/25

セウテス

84
金田一耕助ファイル第8弾。古谷一行さんのドラマで記憶しており、館の主で金田一を呼んだ篠崎を三橋達也さんが演じたのを、懐かしく思い出した。明治時代に建てられた名琅荘は、屋敷内に様々な仕掛けが在る事から迷路荘と呼ばれる様になった。本作は過去に起きた尾形静馬が片腕を斬られ、屋敷内の迷路に逃げ込み、行方知れずになっている事件を背景に、殺人事件に片腕の人物が見え隠れして恐怖を醸し出している。迷路荘の中だけの話の為、アリバイが重点であり容疑者も絞り込み易いのだが、全解明は難しく読み応えも驚きも在る良作の一つだと思う。2016/06/11

ann

82
再読を重ね、愛してやまない「八つ墓村」以来の読み応え。主な横溝作品は読んだと思っていたが、この作品は何故か未読だった。これもやはり大好きな乱歩先生の「孤島の鬼」にも共通する"迷路" "洞窟" "暗渠"、プラス今作は"鼠"。粋な最後に、やはり大御所の作品には品性を感じて嘆息。2017/01/29

NAO

79
落ちぶれた貴族、歴史を重ねた古い家とその家が備え持つ迷路構造、旧家が秘匿する凄惨な謎。横溝正史が作り上げるの世界は、日本版のゴシックホラーなのだとつくづく思う。忍者屋敷や武家屋敷には隠し扉や隠し部屋などあったから、こういう設定も違和感なく、それでいて非現実的な怪しさに満ちている。時代も暗く混沌とした戦後。それにしても、横溝正史って本当に迷路が好きだ。2018/05/18

青蓮

52
抜け穴やどんでん返しがある豪邸で起きた殺人事件。20年前に起きた惨劇が再び幕を開ける。プロトタイプは読みましたが、あれをここまで膨らませたのかと思うと凄いです。トリックなどはシンプルですが、そこで繰り広げられる人間模様は流石、横溝正史。ドロドロとした愛憎に戦慄します。生きながらに鼠にかじられるとか怖すぎです。ラストのお糸さんと金田一のやり取りが好きです。でも真犯人には非常に冷たい金田一先生…まぁそれも致し方ないですが。そんなギャップにも萌えてます。2013/12/07

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