角川選書<br> 後鳥羽上皇 新古今集はなにを語るか

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角川選書
後鳥羽上皇 新古今集はなにを語るか

  • 著者名:五味文彦
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • KADOKAWA(2014/09発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047035065

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内容説明

幕府討滅計画=承久の乱で知られる後鳥羽上皇は、なぜ『新古今集』の撰集にあれほどの心血を注いだのか。幕府の「武」に対し、これを圧倒する文化統治として「和歌の力」を位置づけた上皇の足跡と史実を描く。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クラムボン

13
後鳥羽上皇が「新古今和歌集」を編纂するまでの経過を、当代の歌人を論じた「後鳥羽院御口伝」、側近の「源家長日記」、編者の一人藤原定家の「明月記」などを資料として読み解いています。著者の五味さんは「歴史家にとって苦手な和歌という壁がある。」と述べている。それでも歴史家の手になる伝記が期待されていると言う自負が「新古今集」と本格的に格闘させたのだろう。上皇は千五百番歌合(うたあわせ)など頻繁に主催し、歌人の力量や批評力を試し、己の歌人としての技も磨いていった。それらがやがて勅撰集として実を結んだようだ。2022/08/05

左近

2
なぜ天皇という存在が続いたのかを考える時そのシステムに目が行きがちだが、政治も歴史も人間のつくるものなのだから一人一人の天皇の能力やキャラクターも考慮に入れるべきと気付いた。上皇は武士という新しい身分が台頭し、まだ朝廷との力関係が定まっていない中、様々な立場の人間とパイプを結び、また、年月の積み重ねがものを言う文化を武器にして権威を表すことで自らの意志する統治を進めていった。2018/02/01

rbyawa

2
g069、大雑把に後鳥羽上皇というのは(天皇位にあった時よりも上皇位にあるほうが政治力が増すので院政敷いた人は上皇として呼ばれることが多い)、源平の争いの末に幼い安徳天皇が三種の神器と共に沈み、その代打のようにして即位した天皇で、むしろ和歌を育てようとしている姿勢から見ても統治能力に欠けた人であるという印象はないかなぁ。ただ、好悪感情が激しくて好意でも悪意でもたまに問題を起こしているといったところ、しかしこの本では、本当に和歌を作って次の代につないでるようにしか見えないw 他の本で間についてをつなぐかな。2016/07/23

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