角川文庫<br> 魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

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角川文庫
魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

  • 著者名:山田風太郎【著者】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • KADOKAWA(2014/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041356715

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内容説明

島原の乱に敗れ、幕府へ復讐を誓う森宗意軒は忍法「魔界転生」を編み出し、名だたる剣豪らを魔人として現世に蘇らせていく。最強の魔人たちに挑むは柳生十兵衛! 手に汗握る死闘の連続。忍法帖の最大傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

264
大昔に映画を観ている…はず。忍法帖シリーズの代表作。十兵衛が出てきて西国巡礼が始まるまでの序のパートが格別に面白い。闇堕ちしていく武芸者たちの、その中でも特に但馬守が転生して、いよいよ行動を起こし始めるあたりがピーク。上巻の主役はほぼ但馬守にすら思えた。十兵衛が登場してから若干空気が弛くなったように感じてしまうほど、転生衆の章だけ陰惨な匂いがどぎつい。戦端が開かれたばかりで、美味しい勝負は下巻に持ち越しとなるが、武蔵との勝負をどう決着つけるのか、今から興味津々。2023/04/04

harass

74
日本のエンタメ作品の巨人による時代小説。島原の乱を制圧し、勝利に沸く現地で宮本武蔵は奇怪なものをみる。乱の黒幕、森宗意軒が死んだはずの天草四郎を蘇らせるのだった。角川映画で有名。映画未視聴で今回初読み。作品のアイデアなどはすでに知っていたのだが、やはり読んでみるといろいろ面白い。有名な剣豪は多数存在するが、現実には時代や年齢の差があり、全盛期の対戦は空想でしかないが、それを可能に思わせる仕掛けを考えつくのに舌を巻く。自由で大胆でおおらかな娯楽的作風は血湧き肉躍る。下巻に進む。2017/12/19

HANA

70
再読。田宮坊太郎、荒木又右衛門、宝蔵院胤舜、柳生利厳、柳生宗矩そして宮本武蔵。忍法魔界転生をもって魔人として生まれ変わった剣豪六人に対するは柳生十兵衛。いやもうやはり忍法帖シリーズの最高傑作に違わぬ面白さ。上巻はほぼ前半半分がそれぞれの剣豪が転生するまでが描かれているのだけど、女性と交合して自分自身を生ませるという山風ならではの忍法に加えてそれぞれの鬱屈した悩みが描かれ、読み返すにあたってこれがあるから物語の深みが増したのだなと改めて思う。後半は十兵衛の旅立ちまでが描かれ、否応なしに下巻へと進まされる。2020/03/27

タツ フカガワ

55
島原の乱平定直後、死屍累々の原城で、妖術師森宗意軒によって死んだはずの天草四郎や荒木又右衛門が蘇る。その後も宗意軒は宮本武蔵や柳生但馬守宗矩ら歴代の剣豪計七名を再誕させる。この妖術に魅せられた由井正雪も加わり紀州徳川頼宣を巻き込んでの幕府転覆という大陰謀の顛末を描く一大伝奇小説。東京医科大卒とは思えない放胆無比の再誕妖術(『くノ一忍法帖』の胎児移動に匹敵する奇抜さ)がいかにも山風先生らしい。この陰謀と転生した剣豪たちに柳生十兵衛が立ち向かうところで下巻へ。2024/02/17

№9

50
妖しい、エロい、グロい、でも面白い。何が面白いって作家自身が書くことを楽しんで嬉々としているのが面白い。まるで子供のころ、大人たちが見ているものを、見てはダメだというのをこっそりと覗き見たあのドキドキ感、あれそのもの!子供の頃のそうした原体験を彷彿させるからか、エロくグロいけれどもイヤラシくないしキモチワルくないのは。物語の、そのエログロくメチャクチャに強い魔物たる敵を、十兵衛がいかにしてやっつけていくんだろう?というワクワク感に鼻血が出そうだ|( ̄3 ̄)|。この感じこの感触、俄然ハマった♪( ´▽`)2014/03/11

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