内容説明
“生活安全特捜隊”――風俗から環境犯罪まで、あらゆる事案を追う警視庁生活安全部の特別捜査隊である。入庁以来、第一線の刑事への夢を抱き続けていた結城公一警部は、40歳を迎えた年にその“生特隊”の班長に任命される。捜査一課をはじめとする花形部署から軽んじられる生特隊だが、結城は個性豊かな部下たちにサポートされて果敢に難事件に挑んでいく。犯罪捜査を新たな視点で描く警察小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
99
安東さんの警察小説ですが、以前読んだ本とは異なる生活安全特捜隊の班長が主人公です。シリーズになっているようです。この本には5つの話が収められています。殺人事件などが絡む部署とは異なって、地味な事件が多いのですがさまざまな話があり楽しめます。主人公の性格や部下たちの個性が光っています。2021/04/02
papako
46
感想が気になって。あと他の作品が気に入っていたので。面白かった!捜査一課とかではなく、生活安全特捜部というところの班長になった長年制服警察をやっている主人公のお話。ちょっとしたトラブルから大きな事件が引きずり出されてくる。解決まで書かれていたりいなかったり。派手さはないけれど、じんわり味わえました。続編も読みます。2015/05/23
えみ
31
正しい事をしても正義とはならない、矛盾だらけの不条理な世界。それが組織の貌なのかもしれない。少年事件、猥褻にサイバー犯罪等幅広い捜査が求められる警視庁生活安全特捜隊の班長・結城公一警部。職に忠実。正しい事を堂々とやって来たが故に、警察組織から疎まれ活躍する場を長年奪われてきた男。熱すぎる人ではある…が、だからこそ真面目一徹、優秀。彼を腐らせるなんて勿体ない!生特隊で漸く捜査が出来るようになった結城は、その自らの聖域内で個性的な仲間と共に事件を解決していく。地味な事案だけどその隠された本質を見抜く力、流石。2020/05/28
米太郎
29
・正安もの。日頃1番身近なお巡りさんかもしれない。『芥の家』『贋札』がすきでした。2023/12/26
coco
29
生活安全特捜隊が舞台の警察小説。ラストが結末のところまではっきり書かれないので、えっ!?ここで終わり?!と尻切れトンボのようで、少ししこりが残った。でも、地味ながらも一般庶民に近いところでの事件な分、興味を引かれた。2014/07/09