内容説明
学校では教えない、淫らで切ない古典文学
古典の教科書に掲載されている文学作品には、もっとすごい話があった!!
『源氏物語』『栄花物語』『日本霊異記』『古事記』『万葉集』…名前だけで頭の痛くなるような古典文学作品たち。
掛詞や時代の流行など、あらゆる要素を考慮すると、古典文学はがらりとその顔つきを変えていく。倫理観0、ハレンチ系週刊誌も真っ青な「快楽」、「恋愛」、「性愛」がてんこもり。
ある人は恋するあまり大便をなめ、ある人は養女や息子の妻にも手を出そうとする。全力で恋してHなことばかり考えていた平安&古代人。彼らの秘められた、おかしくも身につまされるエピソード集を一冊に。
目次
はじめに 性愛の古典
第1章 “恋”に費やす膨大な労“力”
第2章 “見る”は結婚のはじまり
第3章 “夜”が“離”れ、“枯”れていく恋
第4章 “すき者”どもの禁断エロス
第5章 “蜘蛛”の動きも“眉”の痒さも見逃さないスピリチュアル主義
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
15
#読了 大塚ひかり節が効いてる。2021/07/28
sumie
3
「こんなにあからさまに書いちゃっていいの?」って感じですが、すごく身近でエンタメ系記事のように興味深く、好奇心をそそられながら、しかも軽く読めました。2012/06/13
penguin
3
図書館。斎藤美奈子氏経由で興味を持った著者。言葉だけでなく当時の風習、文化的背景から「快楽」をもとに読み解いていく一冊。小学館新書という媒体のせいか、若干軽さがあり物足りない部分もあります。が、古典への誘いとしての役割は十分。「見る」の失われた意味とか、花鳥風月が暗喩として使われてることとか非常に興味をそそられました。『源氏物語』もこうやって読み解くようになったんだなぁ、意外に日進月歩な世界だよなという感慨にも浸れたりします(笑)2012/01/16
桑畑みの吉
2
『源氏物語』を筆頭に古典文学は崇高なイメージで敷居を高く感じる。しかし筆者は「性愛」をメインに、女性の美醜や排泄物等の下ネタ系話題を含めて古典文学全般の面白さを紹介している。学校の授業では教えることのできない切り口である。昔は高貴なお方の顔を簡単に見ることは出来なかった。そこで様々な手段を使って気を引こうとする男たち。庶民は生きるのに精一杯なのに、貴族は恋愛とか性愛に夢中で気楽でいいなと思いつつ本書を読んだ。これから筆者が全訳した『源氏物語』(全6巻)にちょっと挑戦してみよう。2022/04/22
Gen Kato
2
古語にまつわる古典エッセイ。さらっと楽しく読める一冊。恋力とか密懐とか、使いこなしてみたいよね。2021/10/09