内容説明
一九八二年夏。嵐で橋が流れ孤立した首尾木村で大量殺人が発生。被害者十四名のうち十一人が喉を鎌で掻き切られていた。生き残りはブキ、カンチ、マユちゃんの中学生三人と教諭一人。多くの謎を残しつつも警察は犯行後に逃走し事故死した外国人を犯人と断定。九年後、ある記者が事件を再取材するや、またも猟奇殺人が起こる。凶器は、鎌だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鈴
51
初作家さん。先に読んだ母から、性描写が頻繁(しかも普通じゃない、グロテスク)と聞いていたので、読むのやーめた!!と思ったけど、皆さんのレビューを読んだらやっぱり気になる。母は下巻はもうウンザリだけど犯人が知りたいというので、やはり私が読むしかなかろうと。かなり早い段階で不愉快な描写多発。中三男子の妄想が多いんだけど。もうやだわ、お母さんたら。先生もヤバイわ。でもそれよりなにより、後半のマユちゃん、どん引くーー(´д`|||)2017/02/27
papako
51
西澤保彦強化月間。分厚いですが、なぜか早く読めた。ある村で住人が惨殺される事件が。生き残った中学生と教師。9年たって、新たに事件が動き出す。過去の事件では、何件かの殺人が交錯しており、誰が誰を殺した犯人なのか?西澤さんらしさもたっぷり。どう決着する?2015/10/27
すたこ
45
★★★★★エログロだし、人が殺されまくるし、いやーな感じが漂うけど、なかなか面白くスラスラ読めた。一部はサスペンス色が強くハラハラしながら読み、2部は一気に謎が深まる。マユちゃんが恐ろしく嫌な女になっていたのが気になる。下へ続く。2015/11/09
りょうこ
40
しばらく積読本だったのを発掘してきました。あらすじ読んで面白そうとは思っていたが...なんだか自分の想像と違う方へ行ってしまった(笑)これはこれで気になるので早速下巻にいってきます!2012/09/26
牙生えかけのサイコ
33
西澤保彦の魅力は、生臭さだと思います。グロテスクな殺戮シーン、遺体の描写は血と内蔵の臭気がむわあっと立ち上ってくるし、性描写さえ色んな体液と垢が混ざり合う厭な臭いがページから漏れ出してきます。そして登場人物たちの狂いっぷりがまた全く共感できず最高です!(褒めてます!)9年前、小さな集落の住人14名が鎌で惨殺される事件が発生。生き残った青臭い(また臭うよ!)中学生の視点で進みます。「この時はまだ知らなかった…」みたいな心の声が多く、展開も常に予想の斜め上を行き、悔しいけど読む手が止まりません。下巻はどこだ!2017/06/21