- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
フランスの出生率が上がってきた理由とは? 近年「子どもが増えている先進国」として知られるようになったフランス。その理由は少子化対策の成果? それとも婚外子が多いから? その社会的背景から探る。
目次
第1章 フランス人は「セックスレス知らず」か?
第2章 「恋愛大国」だから子どもが増える?
第3章 フランスにはなぜ専業主婦がいないのか?
第4章 婚外子が多いと子どもは増えるのか?
第5章 フランス人たちはなぜカップルになれるのか?
第6章 フランスは少子化対策に成功したのか?
終章 フランスから何が学べるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雨巫女。@新潮部
10
フランスは、結婚というシステムを無理に強要しないのがいいのかも、2011/03/07
ろべると
7
フランスで子どもが増えているのは何故か?色っぽいカップルが多いとかも少しはあるのかも知れないが、著者も言うようにそれは日本人が真似できるものではない。やはり社会のシステムが、人々がより自由にそれぞれの生き方を選択できるようになっているからではないか。特に女性が子どもを育てながら社会活動もできる、そのために3歳から教育機関に預けられる、男性の育児参加は当然として、そうした社会であれば、子どもを持ちたいと思う人が産むのは自然なことだろう。日本もだいぶ改善されてはきたが、政治がなすべきことはまだまだ多いだろう。2022/10/12
akinbo511
7
日本で言われている、フランスで出生率が高くなった理由とは少し違う事情があるみたいです。フランスの恋愛(不倫?)の歴史や、福祉、税法の変遷などに絡めて、女性の置かれている立場を19世紀あたりから見渡していて、知らなかったことばかりで興味深かったです。ただ、少し難しかった。 2015/10/31
amamori
7
つくづく日本社会って ゆがんでるなあと溜息。女性が「家庭に入る」なんて言葉はフランスにはなさそう。出産しても「母親」という役割にのみ閉じ込められるわけではなく 気楽に子供がつくれる、離婚が簡単だから かえってカップルがふえる、などなど 日本の保守オヤジ的発想からすると逆説的な結果。「母親」を表では礼賛しつつ裏では多大な犠牲を強いる母性神話こそが やっぱり日本の少子化の主因ではないのだろうか。2011/02/07
kinoko-no
3
フランスは子供が生みやすく、育てやすいと聞くがなぜだろうかと手に取った本。宮廷の恋愛観から、世界大戦後に執られる多種多様な手当てなど歴史からもその理由を提示してくれているので厚みをもって見えてくる。フランスと全く同じようにはできないが、「結婚」の重圧がすくない「パクス」や社会政策でセイフティネットを整備することがカップルを増やし出産がしやすい環境を整えるのでは?と作者。女性が自分自身で避妊コントロールをすることの重要性についてもメモ。2011/05/13