内容説明
江戸の性がらみの犯罪を分類して実例と判決を取り上げ説明する江戸の犯罪&刑罰よみもの。現在とは異なる「密通」の定義や、同じ罪でも身分や立場によって刑に差がついたことなど、現在ではあり得ない江戸の性と刑罰の常識にも言及。
目次
序章 江戸の罪と罰の特徴
第1章 苛酷な処罰を受けた密通
第2章 私的制裁
第3章 内済になった密通
第4章 婦女暴行
第5章 近親相姦
第6章 心中
第7章 女犯―抑えきれない僧侶たち
第8章 隠し売女稼業
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
12
「密通」定義は今の不倫だけでなく、児ポ強姦近親相姦売春等の性犯罪総合だった。怪談ファンとしてドキっとするのは名著「耳嚢」著者の根岸鎮衛も奉行であり生涯900人処刑、10人は冤罪だったなぁと回顧する場面があること。ほか大岡越前、遠山金さんなど名奉行が登場。近親強姦されたのにそれを口外したから罰受けるなど今の感覚からは信じられない女性蔑視な法律だったが前記3人はその定めの中でも極力女性に軽くなるよう裁いていたことが判る。「重ねて四つ」は極めて少なく実際は周囲中で示談にし大事にしないようバタつくのが興味深い2014/06/17
メグミ
2
「密通」と聞くと不倫を連想するが正式な婚姻関係以外のものー婚前交渉・近親相姦・心中・性犯罪・僧侶の女犯なんかも密通に含まれる。封建制度により身分が固定され、父系社会で現代のように父親の実子かどうか判定する方法がないし、秩序のために見せしめの意味を込めて重罪なんだろうなあと想像もできるけど、レイプの処罰が軽すぎて引く・・・。石出帯刀の役宅がすごいところにあるw思わず二度見した。2013/09/13
海
2
史料を全部わかりやすい口語訳にしてくれているのと、磔や引廻し、火あぶりなどのさまざまな刑の絵が載っていること、また刑の一覧表などが載っていてとてもわかりやすく読むことができた。さずが江戸時代、人権?なにそれ食えるの?(゚∀゚)といった感じで、今の世の中では信じられないほどお役所も庶民も猟奇に慣れている。2012/06/27
imoco
1
ゼミ。 内容はよくわかったけど、文章が好きじゃないなあ2010/04/10
耄碌先生
0
★★★☆☆75点2022/10/09