内容説明
昭和30年代。舞台は海と山に囲まれた小さな町。小五になるぼくは、毎日、自然の中で小さな冒険を繰り返している。仲間は神田パッチン、遠田ガチャ丸、タタミ屋のいち六、及川のデブ。夏休みになった日、5人は学校で立ち入りを禁止された川の上流を目指すが……。けんけん鬼、井戸ポンプ、プロレス中継、LPプレイヤー、『おもしろブック』など懐かしい昭和の風物の中で語られる熱く元気な青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいちか
5
椎名さんの私小説少年編。昭和30年代の日本を舞台に、小学校5年生の男の子の日常が描かれている。単なる日常なんだけど、確かに面白いし、読ませる。こんな小学生生活だったら楽しかったのに。最後に、40年くらい経ってから、当時の担任の先生のお葬式の後、という設定で、皆のその後が紹介されていた。2013/10/23
omi
3
田舎も昭和も知らないけれど、なんだか落ち着く。今の小学生よりずっと豊かで小学生らしい小学生なのかなっと思ったり。2018/09/20
ダンスにホン!ころりん
3
20091125第1刷 141019読了 椎名さんの高校1年を描いた『麦の道』のあとに手にした本。小学5年生に遡ってしまったけど、こういう偶然は嬉しいな。旅する文学館で読んだ椎名さんが小学六年の夏の日記がそのまま甦り、いなかで過ごした自分の子どもの頃とも重なりなんとも言えない懐かしさが込み上げてきた。高野秀行さんによるシーナワールドの解説も良かった!2014/10/19
ゆう
3
椎名さんと私は世代が大分違うけれど、田舎暮らしという事もあり、同じような遊びをしていた幼少時の記憶が蘇って来た。そして、あだ名がどれも秀逸だけども、及川のデブとはえらく直球だなと。2011/01/31
のげぞう
2
椎名さんの子供の頃の話。色々危ないことしてたんだなぁ。2017/04/25