角川ソフィア文庫<br> 紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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角川ソフィア文庫
紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

  • ISBN:9784044072049

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内容説明

華麗な宮廷生活を活写しながら、その生活に溶け込めない自身の複雑な心境も語る。同僚女房やライバル清少納言についての言及には対象を批判的に見る目が利いている。『源氏物語』成立の背景を知るための最適の書。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

目次

1 出産まで
2 敦成親王誕生
3 豪華な祝い事
4 一条院内裏へ
5 消息体
6 年次不明の記録たち
7 寛弘七年記録部分

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

116
『源氏物語』の中にある陰翳や愁いの立ち込める雰囲気に惹きつけられていた。全文を読んだことはないのだが、一部を読んでもあの独特の感じは伝わってくる。それは多分「もののあはれ」だろう。『紫式部日記』を読むと、『源氏物語』の「もののあはれ」は、作者紫式部の生き方の反映であることがよく分かる。夫を亡くして、慣れない宮中勤めをする苦労、日記の中に出てくる彼女の苦しさ。「水鳥を水上とやそよに見むわれも浮きたる世をすぐしつつ」日記の中に出てくるこの歌の中で、水鳥にたとえて、自分の人生の苦しさを表現している。→2016/12/16

Sato19601027

67
「紫式部日記」は、こんなにも面白かったのか。古文の授業は難しくて辛い思い出しかないが、この本のように、「訳文/原文/寸評」の順に読むと、サクサク読み進めることが出来る。原文は難しいが、訳文があるため、苦労しない。また、山本先生の寸評が的確で理解が進む。女房たちを批評する消息体部分は、皮肉が効いている。特に「清少納言こそ、したり顔でいみじう侍りける人。(中略)そのあだになりぬる人の果て、いかでかはよく侍らむ。」の部分は、感動するくらい痛烈。紫式部が、自身を自己分析している箇所も読み応えがある。2024/04/03

佐島楓

53
紫式部、こんなに辛辣な人だったとは・・・。やはり昔から女性が集まるところにはいろいろあるのだなあ。2016/03/01

ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪

38
[日本の古典を読む第四回]のイベントより。紫式部といえば「源氏物語」ですが、そんな彼女は宮仕えしていた女性でも有名。仕え始めた時の気おくれにはびっくりです。本書は全て書かれているわけではないので『消息体』のところとか後で足されたものかもしれない。2017/04/30

saga

34
これでもかっ! という現代語訳の後に古文を配し、そして解説文が続く構成がとても良かった。源氏物語の作者として教科書でも有名な彼女の、中宮彰子に仕えた女房としての記録とエッセイと言える日記を楽しむことができた。天皇の後継者を生んだ彰子に仕える女房のあり方に対する熱い想い、そして枕草子の作者・清少納言へのライバル心が生き生きと伝わってくる。2018/06/03

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