内容説明
高杉晋作は、幼い頃から文武に秀で、鬼才と呼ばれた。「脱藩」しては主家に戻り、たちまちにゆるされた。これは異例のことである。いかに彼の才能が頼まれていたかがわかる(「若き獅子」より)。ほかに浅野内匠頭、葛飾北斎、明治の逆賊・小栗忠順など、時代を動かした英雄たちの激烈な人生を描く短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵺
2
最初は新書調。北斎の話は面白くて好き。後半は司馬遼太郎の短編風の作品。2018/09/09
ゆず
2
こちらの本は短編集で色々な方のお話が載っています小説色は薄く人物伝記の要素を濃く感じました『高杉晋作』三好徹さんを先日読み終えたばかりだったので脳内で比較しながら読んでました。女性として一番興味が湧いたのはやはりおうのさんですね二人の作家先生がおうのの事を書かれていてどちらも似たような人物像をしています。高杉さまに大切にされた人、これだけで妄想は広がります 2013/04/06
RST
1
どこの藩でどの派閥かに限らず武士階級にとっての幕末は誰の目を通して見ても大きな流れの前に切迫している。それぞれの信念に基づいて生きた道の数だけドラマがある。2021/12/31
lovekorea
1
歴史の裏に『人物』あり。皆さんそれぞれの生を一生懸命生きておるのですな。それにしても『不遇』な人ほど魅力的に見えてしまうものよのぅ( ̄▽ ̄)2016/11/02
Crystal.B
1
つい最近、永倉新八を読み終えたばかりですが、乱世とはこんなに魅力ある人物を生み出すのだなと思える作品群でした。長編小説のような重厚感には欠けますが、それぞれの人物を縦横に捉えているかんじ。幕末の人物ではないけれど、葛飾北斎が90歳で亡くなる時「あと、10年、5年でも絵に精進したら、一人前になれるのに」と言ったというところはグッと来ました。間違いなく神に選ばれた人だと思えるのに、全く無垢のまま生きていて、本人は満足していないのに爽快です。江戸っ子を書かせたら、やはりこの人はうまいです。2014/08/15