パチンコの経済学 内側から見た30兆円ビジネスの不思議

個数:1
紙書籍版価格
¥1,650
  • 電子書籍
  • Reader

パチンコの経済学 内側から見た30兆円ビジネスの不思議

  • 著者名:佐藤仁【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 東洋経済新報社(2013/05発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492761632

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

3万円を持ってパチンコに行った。2万円を使ったところで、大当たり!3万円になった。そこでやめておけば、財布の中は来店時より1万円多い4万円だが、ツイている、と思って別の台でプレイを再開した。ここで2万円を使い、ここらが潮時と判断して店を出た。財布の中は2万円になった。差引き1万円損したことになる。
さて、このときパチンコ店の売上は、いくらになったでしょう?
答えは本書をお読みいただくとして、いま全国のパチンコ店は約1万5千店。この数はコンビニの約4万店には及ばないものの食品スーパー1万8千店強に迫る。約30万人が働き、30兆円ビジネスと呼ばれる巨大な産業だ。だが、この巨大なパチンコ業界に、なぜか産業統計やガイドブックは存在しない。
ある程度の大きさの業界であれば、「よくわかるアパレル業界」とか「図解 医薬品業界ハンドブック」などのガイドブックが手に入るがパチンコ業界にはない。パチンコ本の多くは攻略本であり、経営学、経済学、社会学の視点から書かれたものは思いのほか少ない。
パチンコは好不況にかかわらず儲かる商売と思われがちだが、じつは極度の営業不振で瀕死の状態にある。現状のパチンコが違法性の高い換金行為や釘調整問題を抱えており、結果としてホール企業は株式上場できないし、これらに触れることはホール企業、遊技機メーカー、警察にとってもタブーになっている。
筆者は、大手ホール企業に(役員としての7年を含め)14年勤務した。本書は、内部にいた人間にしか書けない本音の経営書でもある。いよいよカジノ解禁も視野に入ってきたいま、パチンコホールの扉をそっと裏側から覗いてみよう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

33
どう考えても、パチンコは娯楽ではなくギャンブルだと思います。やはり三店交換の考え方に無理があるし、まさか「球をはじくため」ホールに通う人はいないでしょうし…。パチンコ台の許認可を出すのが警察の外郭団体で、違法改造している台を取り締まるのも警察だから、どうやったって無理がある。日本人はギャンブル依存症になる人が多いそうなので、パチンコのギャンブル性を考えるにはいい機会なのではないでしょうか?30兆円産業とかいいますが、この本を読むとこの数値がまやかしだということがわかります。2014/09/10

mittaka

1
とても興味深く読んだ。少なからぬ関わりがある業界なのに全然理解していなかった。ギャンブルの分類、そしてその本質を突く卓見「賭博の根底には人間の優れた特質である未来に対する積極性、好奇心、決断と熱情、それから生じる勝利の歓びと満足がある。そして敗北した場合も、次の機会に勝利を得ようという楽天性があったゆえに、絶えることなく続いてきた」に感心した。 ・参加するものと予測するもの。博戯と賭事 ・社会通念上の三分類 賭け事Betting 宝くじLottery ゲーミングGaming ・法律上クラスを三つに分ける 2019/07/09

ハルバルミチル

1
ダイナムの元取締役が書いたパチンコ業界についての本。著者も述べているように、世の中に「パチンコ」と名のつく本は数多あれどそのほとんどが攻略法に関するものであり、業界について分析した本がなかなか見当たらない。そんななか、この本はパチンコ業界の仕組みをわかりやすく解説している。『風営白書』、『レジャー白書』や『パチンコ参加実態調査』などといった統計資料が用いられている点も良かった。取り上げられている参考文献も興味深し。『パチンコホール法律ハンドブック 基礎編』(ダイナム法務部)とか。2017/03/21

ととむ

1
当時30兆円産業も今や20兆円。とはいえ、日本の農林水産で10兆円規模だしなあ。あまりに巨大で潰せないとこなんだろか。著者の肩入れがパチンコしない人にはややキモいが、歴史などに詳しく読みやすい。次作も読むか…2015/03/07

0
パチンコの経済循環という題名の方があっている。ガチガチに回帰してロジットで消費者行動を分析し、台の選好と出方の相関などがデータから示されていると思ったが全くなかった。パチンコ業界の流れや歴史、釘の配置などの細かい話も入っている。パチンコ台の種類などは素人目から見るとほとんど似たようなものではないのかと感じるが、1台1台にストーリーがある。データや写真などが少しだけ載っている。最後はパチンコの規制や法律について載っている。2014/08/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/539425
  • ご注意事項
 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす