ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 水晶の栓

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ハヤカワ・ミステリ文庫
水晶の栓

  • ISBN:9784151757549

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内容説明

政界の黒幕ドーブレック代議士の別荘へ侵入したルパン一味。ところが計画が狂い、ルパンが可愛がっていた青年ジルベールを含む二人の部下が逮捕されてしまう。怪盗の部下逮捕の報に世間は沸きたち、迅速な死刑が決定した。部下救出に策を凝らすルパンは、そもそもの発端であるドーブレックがその力の源とする、ある品物に狙いを定めるが……迫りくるタイムリミット、強大な敵との対決。ルパン最大の苦闘が、今始まった!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naoっぴ

75
子どもの頃に読んだルパンのイメージはスマートな盗賊ヒーロー(但しおじさん←ポプラ社の表紙絵より(笑))。なのに大人になった今読むと全然印象が違いますね。クールでカッコいいのに、子供っぽくはしゃいでみたり、プライドをへし折られて地団駄を踏んだり、すぐ惚れたり、実は若々しくてどこまでも人間くさい。児童書の超訳(?)と完訳の差なのかもしれないけど、このキャラに魅せられて面白くてやめられなーい(≧▽≦)♪ 今回は死刑を宣告された部下を救うべく、超悪徳の代議士相手に悪戦苦闘する話。ラストは勿論スカッと!2016/10/17

みっぴー

44
ルパンが後手にまわりっぱなしという、珍しい作品。実際にフランスでおきた、パナマ運河の事件を下敷きにしているらしく、政治家の汚職がキーになっています。汚職リストが隠されている『水晶の栓』を巡り、様々な身分の人達が暗躍するのは読みごたえがあります。ルパンは最愛の部下を死刑から救うために『水晶の栓』を探しまわるのですが、『水晶の栓』の正体には、「あっ!」と言わされました。今作は悪党がとことん悪党で、ルパンのヒーローぶりが際立っています。ピンチから大逆転の図式も嫌味なく決まり、これぞ冒険小説といった作品でした。2018/10/15

アメフトファン

41
本作もアルセーヌルパンが大活躍と言いたいところですが、悪の権化のようなドーブレックや謎の人物にいいようにやられてしまいます。このまま無実の部下が死刑になってしまうのか!?ルパンの弱さそして強さが堪能出来る名作です!2014/08/07

geshi

38
完全無欠だったはずのヒーロー、アルセーヌ・ルパンが強敵にやられっぱなしで苦汁をなめ続ける。ご丁寧にも一章に一回はピンチに陥ってルパンが悔しがる王道展開で読者にもフラストレーションを溜めさせて、最後の最後に大逆転で「ざまぁみろ!」とすっきり爽快になる安心のストーリーテリング。ロマンスをちゃんと入れるのも定番だなぁ(笑)。ミステリとしての謎解きよりタイムリミットサスペンスで読ませる作品。ドーブレックに一泡吹かせた時のルパンの喜び方が子供みたいで思わず笑ってしまった。2016/07/22

冬見

12
代議士ドーブレックの別邸へ盗みに入ったルパン一味であったが、計画が狂い可愛がっていた青年ジルベールを含む二人の部下が逮捕されてしまう。部下の救出に策を凝らすルパンはそもそもの発端であるドーブレックが力の源とするある品物に狙いを定めるが……。◆ルパンがめちゃくちゃピンチに陥りまくり、やられっぱなしの状況が続くので最後までハラハラ。ジルベールの母クラリスにくらっとしてるがそんな場合じゃないでしょ!と読み進める。敵の狡猾さが一枚も二枚も上手な上に骨の髄まで悪党。処刑場での狙撃はちょっとびっくり。2021/09/20

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