角川ソフィア文庫<br> 陶淵明 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典

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角川ソフィア文庫
陶淵明 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典

  • 著者名:釜谷武志【著者】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • KADOKAWA(2014/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043675043

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内容説明

自然と酒を愛し、日常生活の喜びや苦しみをこまやかに描く一方、「死」に対して揺れ動く自分の心を詠んだ田園詩人。「帰去来辞」や「桃花源記」ほかひとつ一つの詩を丁寧に味わい、詩人の心にふれる。

目次

四言詩
五言詩
辞・記・伝

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

111
「帰去来辞」で有名な陶淵明の生涯と作品を分かりやすく解説した書籍。漢詩を読むと時間がゆっくり流れて、ほっと一息つける。陶淵明の詩には、特に悠然とした趣きがある。やはり田園を歌った詩が良い。作者の弾む心が読み手にも真っ直ぐ伝わってくる。田んぼ、山、野原、夕日などありふれたものを歌っているのだが、それらが詩の中で輝いて見える。「帰去来辞」は韻文で、陶淵明の生き方の哲学が簡潔に述べられており、現代人も共感できる内容。結びの四行は本当にその通りだと思う内容で、なぜか涙ぐんでしまった。2016/12/22

しゅてふぁん

30
陶淵明(365-427年)は六朝の時代に活躍した詩人。日本でいう古墳時代…!さすが『田園詩人』と呼ばれるだけあって田園風景や故郷を詠った詩が多く、田園での日常を詠んだ詩は彼の生活を垣間見ることができた。自分の帽子で酒を漉し、それをそのままかぶっていたとか、知事用の官田全てに酒造米を植えようとして妻子に止められたというエピソードが残っていて、どれだけお酒が好きなのよ、と笑ってしまった。淵明が愛読したという古代の地理書である『山海経』がおもしろそうだった。2017/11/05

やいっち

23
「時に及んで当に勉励すべし歳月人を待たず」という言葉がある。吾輩も仄聞したことはある。この一文の中の「勉励」は、「刻苦勉励」に絡められ、懸命に勉強すべしと理解されている方が多い(あるいは吾輩がそう思い込んでいただけなら、ごめんなさい)。本書によると、この言葉は陶淵明の言葉。で、本書の著者によると、彼の詩の中でこの言葉(漢詩)を通じ、「わかいときにこそ、大いに楽しみ遊びなさい」と言っているのだとか。さあ、若い人よ(若くないひとも)、勉励してくださいね。2017/04/22

Timothy

10
同シリーズの李白、杜甫、唐詩選に続いて。少し遡り、絶句や律詩という形式のまだない時代の淵明の詩は、一区切り入るまでが長く、初心者はやや息が切れる。形(肉体)・影・神(たましい)の三者による、死と死すべき存在である我々の生き方についての問答の形をとった詩が面白かった。高校古典で学んだ懐かしの「桃花源記」との再会も嬉しかった。2021/08/19

シロクマぽよんぽ

5
過労による適応障害の急性期に、仲のいい後輩から「日光浴とか植物鑑賞とか、なるべく人間の本来性を大切にした方がいいですよ」というアドバイスをもらった。そのアドバイスは今でも大切にしている。そういう精神性って、もしかしたら陶淵明の田園世界と通じているのかもしれない。見栄や、俗世のくだらなさに疲れたらオススメ。個人的に五言詩の方が七言詩よりリズムが好き。やっぱり「飲酒」や「帰去来の辞」、「桃花源の記」は後世に残るだけの力をもった作品だと思う。2022/02/17

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