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内容説明
「定員割れ」を恐れ学生確保に躍起となる経営陣、専門学校に「進学」する学生、引きこもり学生の家庭訪問をする教師…。全体の3分の2以上を占める「E・Fランク校」に焦点を当て、教員・理事会・事務方・学長の実像を浮き彫りにする。日本をこれから動かしていくのはAランクやBランクの大学を出たリーダーだけではない。半ば無視されてきた「普通」のマジョリティこそが、否応なく次代を担っていくのだ。これは現役教員が贈る愛のメッセージである。
目次
第1章 変貌した大学
第2章 学生は大学に何を期待しているか
第3章 教員にとって大事なのは教育か研究か
第4章 経営者と事務局にとっての大学
第5章 学長の資格
終章 教育とは愚直に進めるもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
19
「定員割れ」を恐れ学生確保に躍起となる経営陣、専門学校に「進学」する学生、引きこもり学生の家庭訪問をする教師…。全体の3分の2以上を占める「E・Fランク校」に焦点を当て、教員・理事会・事務方・学長の実像を浮き彫りにする。日本をこれから動かしていくのはAランクやBランクの大学を出たリーダーだけではない。半ば無視されてきた「普通」のマジョリティこそが、否応なく次代を担っていくのだ。これは現役教員が贈る愛のメッセージである。 (内容紹介より)2014/12/17
おらひらお
3
2004年初版。上から下を見るような偉そうな本かと思いきや、結構弱小大学を何とかしようとする著者の思いが伝わる内容でした。これから大学の淘汰が始まるのでしょうか?2012/12/23
てくてく
2
国内においてはかなり恵まれた環境で、研究を中心に行っていた著者が、東海圏の「弱小大学」に学部長として招かれ、孤軍奮闘する話。指摘されていることの大半は同じ職業の人間には言うまでもないことが多く、また、理系と文系を比較して文系ならではのゆるさのようなものを批判的に指摘している点などはあまり共感できなかった。しかし、学生の意欲を盛り上げようとしている姿勢には共感するところもあった。2014/10/03
bay404
1
京都大学から地方の弱小大学に転じた著者の話。いわゆる研究大学では、学生に研究者としての姿勢を見せていればいいが、弱小大学ではやる気のない学生に学問に対する興味を持たせるために必死の努力が必要で、大変そうだ。著者の大学の経営者に対する恨みつらみが行間から伝わってきた。そしてそれでも学生の立場に立って懸命に努力を続ける著者に尊敬の念を覚えた。2011/02/26
Wyoshi
0
もう十年以上前の本だけど、大体今の大学、特に弱小大学の現状をよく表している。もっとも関係者にすれば当たり前の話ばかり。ご自分は京都大学から天下ってきているので、国立大学との格差に愕然として、まあ不満をぶちまけている、という感じ。自分の教育理念もそれなりに述べているけど、高所上段からの目線ばかりで、まあたいして役に立つものでもない。自分が学長でない、というのが許せないみたいだった。2014/10/02