文春文庫<br> あかね空

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文春文庫
あかね空

  • 著者名:山本一力
  • 価格 ¥702(本体¥639)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167670023
  • NDC分類:913.6

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内容説明

希望を胸に、身一つで京都から江戸へくだった豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉と、それを支えるおふみはやがて夫婦となった。固く大きい江戸の豆腐と、やわらかで小さい京風の豆腐。好みの違いに悩みながらも、二人で精を出し、周囲に助けられ、ついに表通りに店を構える。その一方、家族にはだんだん気持ちのすれ違いが大きくなっていた。商売を引き継いだ三人の子らまで、豆腐屋二代の機微を描いた、第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

341
今、ひたすら興奮‼️凄い小説にまた出合いました‼️京で修行し江戸で一旗上げんとする豆腐職人永吉、江戸では京風豆腐の柔らかさが壁となる。しかし永吉は、味へのこだわりはいつか江戸でも通じるはずと。支えた娘と夫婦になり多難な前途を切り開く。信心深き者は不幸を神罰と捉え、家族内に些細な亀裂が!やがて埋められない溝へという話。詰め込み過ぎのきらいはあるが、裏返せば展開はジェットコースター!決して諦めない、裏切られてもどこか信じ合う家族の絆が迎えた結末は落涙。木の葉の茂みを抜けるあかね空の光の束が私にも見えた‼️🙇2019/02/10

mapion

264
京から江戸に来て裏店で豆腐屋を始めた栄吉は、同じ長屋の明るく元気なおふみと所帯を持つ。京風の柔らかい豆腐は固い豆腐に慣れた江戸では受けがよくない。二人の苦労が始まる。長男を甘やかすおふみ。栄吉、おふみが亡くなり店を継ぐ次男。店の乗っ取りを企む男。家族にとって良くない事はいくつもある。扶けてくれるのは情に厚い江戸の人たち。寺前の息子を亡くした豆腐屋の老夫婦、商売敵の棒手振りの豆腐売り、老舗料亭の女将、鳶の親方、博徒の親分、表店の豆腐屋など敵も味方も江戸の人。現代に置き換えては楽しさ半減、江戸情緒溢れる物語。2025/07/20

HIRO1970

205
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️本年122作目。山本一力さんの時代物ついに手に取る事が出来ました。読んで見てまさに神様に感謝をしたくなる程の素晴らしい作品でした。私の拙い経験ではありますが、本年はもとより過去の本棚収録済みの中でも間違いなくベスト10冊の中に入る名作でした。人情物と言うのは本当はこういう作品の事を指して言うのではないかと認識を新たにさせられました。本作が著者の直木賞受賞作と言うのも只々頷ける当然の評価だと思われます。これから著者の作品をかなりの確率で愉しめる事を確信しました。皆さんにもオススメします。2015/10/18

遥かなる想い

198
いわゆる時代物の人情小説。山本周五郎にはまった日を思い出すが、少し弱いか。ただ、この時代にこの手の本を飽きさせることなく描ききる作者がいるとは。第126回(2001年)直木賞。2010/06/02

Atsushi

157
今日、地方に勤務する愚息が少し遅い夏季休暇を取得し帰省した。今晩は冷奴をつまみに一杯飲みながら近況を聞くこととしよう。親子でも話さなければ分からないことは沢山ある。江戸時代の親子二代にわたる豆腐屋の人情話。家族のお互いに秘めた愛情に胸が熱くなる。第126回直木賞受賞作。2017/08/26

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