内容説明
36歳の営業課長・川島景子は年齢差を危ぶむ声をよそに、21歳の青年と結婚した。だがふとしたことから、自分たちの出会いそのものに不自然な作意を感じ、年下の夫に疑惑の目を向けはじめる。一方、景子をあきらめきれない男がひとりに女がひとり。窮地に追いつめられた彼女にトドメは夫の衝撃の告白! ついに精神的限界を超えた景子は、母の勧めで高原のログハウスに逃げ込むが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
140
懐かしいキャンディーズの歌「年下の男の子」とは全く関係ない吉村達也さんの心理サスペンスミステリーですね。本書はざっくばらんに言うと年の差の離れた男女四人の一人のヒロインを巡る四角関係の愛憎ミステリーなのですが、中々に複雑で男女のドロドロの怨恨系かというとそうでもないのですね。36歳の営業課長・景子と夫で21歳の年下青年・真琴、恵子を思い続ける上司の53歳男の営業部長・加藤と部下の25歳女の営業部員・奈々子のおりなす著者の仕掛けた意外な人間ドラマは終盤に至って怒涛の迫力で読ませますが、ラストは哀切でしたね。2020/07/26
いっちゃん
9
無駄に長い小説は嫌いだけど、もう少し色をつけても良いと思う。あっさり進みすぎてもったいない。別荘に逃げてから、盛り上がるとこ面白いから、もっとドキドキできるがする。2018/01/31
あんくみ
3
不意に図書館で手に取って借りました。初読みの作家さんです。ミステリー作家さんとは知らず、もう少し恋愛要素を想像していたのですが、興味深く読めました。でも、作家読みしたくなるほどではなかったかな。なかなか感情移入ができない話でした。2018/11/16
そのぼん
3
ドロドロでした。誰が信用できるのか解らない感じでした。2012/03/07
gonta19
2
2009/10/31~11/1 吉村氏の心理サスペンスシリーズ。 36歳のキャリアウーマンである川島景子は21歳の役者の卵、大矢真琴と周囲の反対を押し切って結婚するが... まもなく真琴の過去に対する疑惑や家族に対する不審感が景子に襲いかかる。夫に対する恐怖感に耐え切れず逃げ出した霧降高原のログハウスで衝撃的な事件が起こる。果たして景子は... まあ、ありがちな展開ではあるが、吉村氏の作品らしくお気軽に読める作品(吉村先生、すいません)。でも買ってしまうんだなぁ。2009/11/01