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内容説明
ブロンテ3姉妹は,イギリス北部ヨークシャーの一寒村に牧師の娘として生れ育った.本書はその一人エミリー(1818―48)が残した唯一の長篇小説で,ヒースの茂る荒涼たる自然を背景とした,二つの家族の3代にわたる愛憎の悲劇.浮浪児であった主人公ヒースクリフの悪魔的な性格造形が圧倒的な迫力を持つ.新訳.(全2冊)
目次
目 次
第 一 章
第 二 章
第 三 章
第 四 章
第 五 章
第 六 章
第 七 章
第 八 章
第 九 章
第 十 章
第十一章
第十二章
第十三章
第十四章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
150
中学生の時に読んだ。確か新潮文庫版だった。生きてるうちにもう一度読みたいと、ずっと思っていたのだが数多くの翻訳が出ており、どうも翻訳によって大きく物語の印象が変わってしまうらしく、迷った挙げ句この版にした。こんな話だったっけ。恐ろしい程に記憶に残っていない。ヒースクリフ、こんな酷い男だったっけ。キャサリン、こんなエキセントリックな女だったっけ。まだ上巻が終わったところだけど、とても心がすさむ。おかしいなぁ、こんな酷い話だったかなぁ。まあ中学生には理解の難しい話ではあるよな。下巻に進むのが怖くなってきたよ。2023/11/29
のっち♬
119
近隣の屋敷の借り手として嵐が丘に挨拶に訪れたロックウッドは、古女中から住民たちにまつわる愛憎と復讐の物語を聞かされる。ヨークシャーの侘しく厳しい荒野は物語の荒々しさを隠喩するかのよう。屋敷や人物、家族構成など二つの家には徹底されたコントラストが敷かれているが、形成される人間関係も物語構成も実に入り組んだもの。復讐に執念を燃やすヒースクリフに加え、虚言を繰り返すエレンは得体の知れない怪しさがあるし、天真爛漫なキャサリンのつかみどころのない性質も本作を一層複雑怪奇なものにしている。歪んだ激情が吹き荒れる傑作。2017/08/06
ベイス
90
まさかこんなホラーな小説だとは思いもよらず。登場する人物誰一人にも共感できない、というなかなか稀有な前半。読ませる、ぐんぐん進む。ヒースクリフとは一体何者なのだ??2023/03/06
miyu
47
初代のキャスリンが亡くなるまでの話。いつの時代に読んでもヒースクリフとキャスリンは全くツンデレの極みカップルだ。ツンデレ元祖だ。特にキャスリンは誠に極上の「ツン」であり、彼女の振る舞いが周りをどんどん不幸にしていく様が興味深い。キャスリンがもっと聖女のような人であれば、虐げられたヒースクリフの運命も変わったろうなぁと以前は思ったものだ。しかし今回読んでみて、あれもしかしてこのツンデレカップルはツンデレだからこそ幸せに成り立っておったのやも?と気がつく。狭い世界しか知らない30前の女性が書いたことに驚いた。2015/09/12
スプーン
41
狂犬ヒースクリフ!果たして愛の深みに達せられるか!?(以下下巻へ続く)2019/12/11