小学館文庫<br> 逆説の日本史6 中世神風編/鎌倉仏教と元冦の謎

個数:1
紙書籍版価格
¥1,012
  • 電子書籍
  • Reader

小学館文庫
逆説の日本史6 中世神風編/鎌倉仏教と元冦の謎

  • 著者名:井沢元彦【著】
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • 小学館(2016/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094020069

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

「神国」ニッポンを呪縛し続けてきた「神風」信仰の謎に迫る!日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!

「神国」ニッポンは元寇勝利の“奇蹟”により何を失ったのか?! 鎌倉幕府滅亡の背景を掘り起こしながら、責任の所在が曖昧で、危機管理能力が欠落しているという現代日本の病巣の淵源を明らかにする。カミカゼという天祐による勝利信仰が後世の危機管理意識の脆弱さを生んだ、という著者の指摘は昨今の有事論争をまつまでもなく現代日本を生きる者にとって非常に示唆的な警世の書である。

目次
第1章 鎌倉以前の仏教編-日本における仏教伝来の特殊性
第2章 浄土門の聖者たち編-平安後期に流行した「極楽浄土」信仰
第3章 道元と日蓮編-昭和のファシストが心酔した「日蓮サイクル」の虚と実
第4章 元寇と日本人編-危機管理なき防衛意識を決定づけた“勝利体験”
第5章 後醍醐天皇の野望編-「河内の土豪」楠木正成を結び付けた朱子学思想
第6章 後醍醐天皇の新政編-権力と責任を分散させる伝統的システム
年表
※お使いの端末によっては、図の一部が読みづらい場合がございます。

目次

第1章 鎌倉以前の仏教編―日本における仏教伝来の特殊性
第2章 浄土門の聖者たち編―平安後期に流行した「極楽浄土」信仰
第3章 道元と日蓮編―昭和のファシストが心酔した「日蓮サイクル」の虚と実
第4章 元寇と日本人編―危機管理なき防衛意識を決定づけた“勝利体験”
第5章 後醍醐天皇の野望編―「河内の土豪」楠木正成を結び付けた朱子学思想
第6章 後醍醐天皇の新政編―権力と責任を分散させる伝統的システム

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

119
ここでは鎌倉時代の仏教と元寇、後醍醐天皇についての話が主体となっています。特に道元と日蓮の項では、石原莞爾、北一輝、井上日召らを日蓮宗と結びつけています。元寇の項ではやはり戦時中の「神風」体験と日本人の防衛意識を関連付けています。後醍醐天皇のところでは、「権力と責任を分散させる伝統的システム」ということでの分析で面白い視点だと感じました。2016/03/25

Shoji

61
井沢元彦さんの論考は明快である。元寇の解説において、今の日本人がいかに平和ボケしているかを書いている。戦後の平和は「平和憲法によって守られた」のか、「安保と自衛隊があったから守られた」のかについて書いている。前者は日本においてのみ適用される憲法であり、尖閣や竹島の領有を主張する国では適用されない憲法である。戦争放棄と自衛放棄を取り違いしてはいけないと論説している。この本が書かれたのが1996年、今もって全く解決していない。2018/04/12

ころこ

34
前半に鎌倉仏教の歴史が論じられています。特に法華経の満洲国成立に対する影響と、正反対にいるようにみえる宮沢賢治が法華経の影響で繋がっている様にみえるというのは、単に鎌倉時代の仏教というだけではない、重要で大きな問いかけでした。シリーズ中、度々エビデンス主義が批判されています。現在の流れに逆行しているようにみえるものが、その問題点を突き、しかもそれはエビデンス主義が強くなる前に前もって行われていたという、真理に到達しているようにみえるところが凄いところです。2020/02/10

だいだい(橙)

31
著者の視点は「歴史民俗心理学」とでも言うべきか、相変わらず面白い。鎌倉時代の北条氏の立ち位置と、長子相続でなかったために御家人の暮らしが立ち行かなくなり、鎌倉幕府は崩壊の道を辿る。鎌倉幕府にとどめを刺した後醍醐天皇は天皇家唯一の「独裁者」だったが、日本人は独裁者を伝統的に嫌う。また後醍醐の改革が武家たちの支持を得られないものだったため、足利尊氏に人望が集まる、という流れ。鎌倉時代の元寇が「神風」伝説を生み、日本人の国防音痴を決定的なものにした。「押込」については知らなかった。続いて読んでいきたい。2020/07/23

きたぴー

29
(単行本)今回も充実の一冊。鎌倉仏教史は詳しくなかったので勉強になった。あとがきに「これで分かった気にならないで」とあったが、何となく現代に繋がった感じ。日蓮サイクル厄介かも。そして元寇!そうか~海と神風で国防音痴になって、権力分散した中空構造の神国日本は空想的軍国主義によって太平洋戦争に突入したのか。負け犬の遠吠え・朱子学を友として。何冊かの昭和史を読むなかで、なぜ太平洋戦争開戦反対の意思を持つ昭和天皇や山本五十六らに国の進む道を託せなかったかと感じたが、この国のあり方(歴史)が深く影響していたのね。2021/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/546039
  • ご注意事項
 

同じシリーズの商品一覧

該当件数26件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす