内容説明
約束を守ること。安易な妥協を許さず自らのプリンシプルに忠実に生きること。それが真っ当な人間の条件である。終戦直後、吉田首相の懐刀としてGHQ相手に辣腕をふるい近代民主国家の礎を築いた男の素顔は、ユーモアとアイロニーに富む魅力あふれるものだった。現代に生き、未来を拓く本当のカッコよさとは!?(講談社文庫)
目次
第1章 大和魂と英国紳士道
第2章 紳士の服飾哲学
第3章 酒の嗜み
第4章 好きなクルマに乗るということ
第5章 プリンシプルの男
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
23
プリンシプルについて考えるために読むつもりが、はからずも服飾史・ウイスキーの歴史・自動車の歴史についても知識を得られた(といっても、後者ふたつはちんぷんかんぷんだったが・・・)。多感な時期をイギリスで過ごし、長い余生を東京郊外で農業に従事して暮らす。そのスタイルは、確かに当時の住まい方としては珍しかっただろう。2014/07/17
Yoshiyuki Kobuna
7
だとすると、到達できる人物はこの先現れることはないだろう。2019/02/27
James Hayashi
5
タイトルに偽りあり。ほとんど白洲次郎の人生にふれず、資料からのみで白洲次郎がふれた服飾や、酒や、車のうんちくを語るだけの寄せ集めの資料集。編集者や著者は恥を知るべき。読む価値なし。2013/11/06
ブラタン
5
ひどい本だった。「白州次郎の生き方」というタイトルにも関わらず、白州次郎について書かれてある部分は1/3にも満たない。あとは著者の知識をひけらかす場となっている。白州次郎について書かれてある1/3にしても、ごくわずかな事実しか書かれておらず、大半はその事実に関する著者の感想や憶測で紙面を満たしている。あとがきに「資料は、少なくなかった。資料を集めながら、関係者とは会わずに本書が完成したのはこのためである。」と書かれてあるが、その参考文献を見ると白州次郎に関するものは単行本数冊と雑誌の記事が数編だけである。2009/07/23
狐狸窟彦兵衛
4
NHKドラマの「負けて勝つ~戦後を創った男・吉田茂~」を見て、遅まきながら、白洲次郎という人物に興味を持ちました。で、改めて、どういう人物だったのだろうと思い本書を選んだのは、全くの間違いでした。 随分資料は集めておられるようですが、随所に「と思われる」「と、推測される」「記録はないが、そうであろう」と書いてある。あとがきを読むと、インテビューはしていないという。白洲次郎という人が「格好いい」人であったことは想像できるが、筆者は自身の「西欧コンプレックス」を白洲の「プリンシプル」と混同しているのではないか2012/11/10