角川ホラー文庫<br> X雨

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角川ホラー文庫
X雨

  • 著者名:沙藤一樹【著者】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043463039

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内容説明

一月のある快晴の朝、小学生の里緒の前に一人の少年が現れた。何故かレインコートを着ていた少年はフードをとり、潰れた右目をあらわらにすると、自分には見えるという、“X雨”のことを話しはじめた――。15年後、作家になった里緒は記憶に刻まれたこの話しを書き始めた。そして、物語の結末を完成させるため小学生時代を過ごしたあの街へ出発するのだが……。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作家が緻密な構成と斬新な表現で切り拓いた新境地。過剰な衝動に恐怖と感動が交錯する傑作ホラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

75
何なんだこれは。読了後、まずそう感じた。少年が語ったのは特定の者にしか見えないX雨の話し。構成が不思議だと思いつつ読み進める。後半、X雨に関するホラー小説から様相は一変する。著者のデビュー作「Dブリッジ・テープ」は読んだ事はあった。その後、どんな小説を発表していたのかはこの本を読むまでは知らなかった。著者について検索してみたが、著者自身のホームページはあるものの、Wikipediaには無かった。気になる。非常に気になる。2018/08/23

ザ・ヲルド

10
★★★★★ この本のすべてを分かれるために再読が必要だと思うけど今再読したくない。 こんな本だったの思わなかったけど素晴らしいだった。2021/04/17

りー

8
ありそうでなかった斬新な小説の形。2016/01/19

ちぇん、

5
沙藤版『クリスマス・テロル』というべきか。 二転三転する構成、文体の使い分け、現実と虚構の交錯などの様々な趣向が凝らされているが、その工夫のひとつひとつは巧くない。しかし何故か惹かれるものがある。中でも読んでいる間に感じるトラウマ的な嫌さや申し訳なさは相当のもの。特に文章が巧いわけでもないのにどうしたことだろう。この辺りは作風こそ違えど「せつなさの達人」乙一と通ずるものがあるような気がする。 結末については、真相がそこまでインパクトのあるものでなかったりする点が、なかなか真実味を感じさせて巧いと思う。2005/01/23

ネムル

4
このジュブナイル水ホラーっぷりに『光車よ、まわれ!』を思い出しながら読む。後半から物語が自己言及を繰り返して、綺麗にどんでん返しでも決まるかと思いきや、ややこけた感が。なのおに、どこまで計算してるのかよくわからない自壊っぷりが、前半部の情緒不安定な筆致とマッチしていて、これはこれで悪くない。オツな味。2011/11/11

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