内容説明
“曹操暗殺計画”に加担した劉備を討つため、曹操は徐州を攻略。関羽は降伏するが、劉備の無事を知ると曹操の下を去った。中原への進出を目論む江東の小覇王・孫策の病死により後顧の憂いがなくなった曹操は、河北の雄・袁紹と雌雄を決するべく出陣。決戦の地、官渡へ向かう! 一方、新野に雌伏する劉備は、稀代の天才軍師・孔明を幕下に迎え、勇躍の時を待つ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カムイ
24
官渡の戦いでの曹操の劣勢は明らかだが、参謀郭嘉の進言により、勝てると確信する曹操、官渡の戦いのあとが今までの三国志ではあまり語られない部分をここでは紙幅を取ってあり面白く読めた袁紹の息子達の仲違い、それじゃ勝てない2017/07/29
JUN
12
ようやく諸葛亮孔明が登場。なかなか読み応えがあり、時間がかかる。2014/07/03
つみれ
11
官渡の戦いから袁家滅亡までを微に入り細にわたって描き出していることが、曹操主役の物語であることを強く意識させる。袁紹の死後、その後継をめぐって彼の息子たちは骨肉相食む争いを繰り広げるが、この間の事情をここまで突っ込んで描く小説は珍しいのではあるまいか。自然、この遠征で病を得た郭嘉の死も一層ドラマチックなものに感じられるようだ。基本的にはオーソドックスな三国志なのだが、吉川版に収録されなかったエピソードを積極的に拾い集めているような印象で、その意味で新鮮味がある。2015/11/01
シロー
4
どの三国志を読んでも不満に思うことが劉備の大義が万民の為から段々漢室復興がメインに変わってくること。悪逆の限りを尽くした董卓と違って曹操は善政を敷いているので人民のことを考えたら曹操に降ったほうが乱世は早く終わりそうだし、恩人の土地は奪えないとか人民よりも自分のポリシーに拘ってるように映る。そもそも漢王朝の命脈が尽きているのは明らかだし、原因も前帝が暗愚だったため。自分は信長的合理主義者曹操のほうが好きだな。三巻では関羽の格好良さが際立つなか曹操が袁紹を降し、劉備は三顧の礼で諸葛亮を迎え最大の決戦赤壁へ。2016/03/05
よっちゃん
2
今までイメージしてきた曹操のについての認識が変わってきた。読んで良かった。2016/04/05