内容説明
少年時代より変わらぬ,あくなき探求心といたずらっ気….20世紀を代表する物理学者が,奇想天外な話題に満ちた自らの人生をユーモアたっぷりに語る.ノーベル賞受賞をめぐる顛末,また初来日の時の“こだわり”など,愉快なエピソードのなかに,とらわれぬ発想と科学への真摯な情熱を伝える好読物.
目次
目 次
まえがき
はじめに
僕の略歴
1 ふるさとファー・ロッカウェイからMITまで
考えるだけでラジオを直す少年
いんげん豆
ドア泥棒は誰だ?
ラテン語? イタリア語?
逃げの名人
メタプラスト社化学研究主任
2 プリンストン時代
「ファインマンさん、ご冗談でしょう!」
僕、僕、僕にやらせてくれ!
ネコの地図?
モンスター・マインド
ペンキを混ぜる
毛色の違った道具
読心術師
アマチュア・サイエンティスト
3 ファインマンと原爆と軍隊
消えてしまう信管
猟犬になりすます
下から見たロスアラモス
二人の金庫破り
国家は君を必要とせず!
4 コーネルからキャルテクへ ブラジルの香りをこめて
お偉いプロフェッサー
エニ・クウェスチョンズ?
一ドルよこせ
ただ聞くだけ?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
204
ノーベル物理学賞受賞者自らに依る自伝。少年期から大学講師なって間も無く迄位の出来事。後のノーベル賞受賞者ともなると、普段の生活が既にアドベンチャー化しちゃうのね。神童としての歩み。学びや遊び、悪戯などなど色々語られます。その視線は凡人のそれとはそもそも違うのですね。ファイマンクラスになっても、スランプはあるのかな?しかしそれを克服することが、直接ではないものの、ノーベル賞に繋がる発想、遊びである事も面白いですね。流石です。(๑•̀ㅂ•́)و✧。2021/08/28
ケイ
157
サン・ジョルディの日に頂いた本。有名な物理学者なのね。知らなかった。ノーベル賞取るくらいだから突き抜けているのだろうけど、物理学者って面白いなとつくづくと。やってみる、試してみる、ビックリしちゃう、させちゃう。気がつけば、試験官がボウッ!髪は逆立ち、顔は煤だらけ、なんてイメージそのままだもの。数学者たちの孤独で狂気にも思える思索となんと違うことか。スケールは大違いだが、私は数学派で、息子は物理派。あの子が小さい時に、口をあんぐりって事が、電子レンジ内での爆発なんて良くあったなと思いだした。下巻は少し先に。2017/04/25
mitei
133
こんなふうに人生を面白おかしく生きてみたいなと思う。特に金庫を開けるシーンが面白かった。2011/06/20
tama
105
図書館本 書庫から借り出し 面白かったー これは「啓蒙書」ではなくて思い出とちょっと自慢なお話。マンハッタン計画参加とロスアラモス勤務の話は特に興味津々だったが当然「内幕もの」ではない。すごく感じたのは「軍の検閲」とそれに対する科学者の対応が日本では考えられない内容であること。日本は今の中国や北朝鮮と同じだった。ひょっとしたら今でも・・・2015/03/04
藤月はな(灯れ松明の火)
102
ノーベル賞を受賞したリチャード・ファインマン氏が出会った人生の様々な出来事。題名はとある社交をした所、遠まわしに嫌味な英国婦人から言われた言葉だそうです。しかし、湯川秀夫氏といい、朝川振一郎氏といい、科学者という者はなんて読みやすくて面白い文章を書くのだろう・・・。勉強になります。クスッと笑えるファインマン氏ですが、原爆製造に携わっていたり、幼い時から考えてラジオを直したり、生活をちょっと、楽にする発明をしたりとかなりの天才。しかし、権威主義による保守が嫌いというユニークで庶民的な人なので好感が持てます。2017/08/22