内容説明
ずっと好きだった会社の先輩・入江と親友・美帆の結婚披露パーティの後、痛飲する粧子。苦しい思いに区切りをつけ、素知らぬふりで仕事を続けてはいたが、ふとしたことから入江も実は粧子を好きだったと知る。そして間を取り持ったはずの美帆が二人を騙していたことを……。許せない! 粧子にとって、これは「不倫」ではなかった。本来は自分のものであった「愛」を取り返すだけのこと。略奪愛の行方は…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
148
親友に騙されて好きな人を奪われた粧子。だけど実は粧子こそが両想いだと分かってから定番の不倫へと一直線。初めは燃え上がる2人も冷静になると色々な思いが、、、。無言電話のやり合いは怖かった(´д`)不倫の結末は予想がついたけど、まさかの宗吾の行動にびっくりした。少し昔の作品だから時代背景が古かったけど楽しめた。2020/04/23
おしゃべりメガネ
137
やっぱりとにかく読みやすい唯川さん作品。テーマが不倫であっても、ドロドロ感をさらりとセーブして、不思議とスッキリとした読後感を与えてくれます。誰が正しい、誰が悪い、誰が憎いなどなど色々書かれてますが、携帯電話のない時代の話なので時代背景のほうがある意味新鮮です。主人公に想いを寄せる後輩社員が清々しさ満点で、彼だけナイスキャラだったかもしれません。男性が手にとるコトはあまり機会が少ないかもしれない唯川さん作品ですが、ストレスなくサラサラと作品を読むキモチ良さを味わうにはサイコーの作家さんかもしれません。2021/07/02
そら
72
1993年に書かれた本作は携帯電話を持たない時代の大人の恋愛模様。トレンディドラマが流行り、OLという職業が全盛期で「不倫は文化」だった。内容は一言で言えば不倫話で、ひとりの男を愛した2人の同僚OLの恋愛話。ありがちな設定で目新しさはないが、懐かしさはある。そして、スッと物語に入れる読みやすさはさすがの唯川先生でした。不倫は結局誰も得しない気がするし、青空の下で一緒に過ごせないのはあまりに寂しい。割り切った火遊びなら別なのだろうけど。日本が元気だった時代を思い出し、懐かしさを感じながら読了。 2022/11/17
チョコ
55
一言で言えば不倫もの。手に入らないと思うと欲しいんだろうな。不倫の着地点は不幸しかないなぁ。断然宗吾の方が良い男なのに見えなくなるのは恋以外のいろんな感情でものが見えなくなっているからなんだろう。人から言われても自分が気づかないと引けないんだろう。あっという間に読了。最後はスッキリして良かった。2024/03/10
ピロ麻呂
47
不倫恋愛の典型的なストーリー。唯川恵作品は、あまり考えることなくサラッと読めるからいい(^^)2018/04/04