集英社文庫<br> シベリア追跡

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集英社文庫
シベリア追跡

  • 著者名:椎名誠
  • 価格 ¥495(本体¥450)
  • 集英社(1991/03発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087496871
  • NDC分類:915.6

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内容説明

江戸中期、千石船で伊勢を出て、漂流しアムチトカ、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツク、モスクワ、ペテルブルクと“おろしや”を横断。望郷の念ひとすじに日本に帰りついた大黒屋光太夫の漂流漂泊10年、4万キロの旅。200年前の船乗りたちの苛酷で壮大な運命の旅を追う。冒険家シーナの未知とオドロキ。極寒の地で出会う人間たちのオモシロ真剣シベリア大紀行。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

90
天明二年(1782)、伊勢白子の浦を出帆した大黒屋光太夫と16人の船乗りは駿河沖で嵐に会い、八か月間の漂流の末、アリューシャン列島アムチトカ島に漂着する。そして10年間のさすらいの旅の果てに僅か三人となって帰国。その光太夫の足跡を追い、冒険旅行作家シーナがTBS取材班とともにロシアの大地を旅する。道標は『北槎聞略』と井上靖著『おろしや国酔夢譚』。本書の底本は1987年刊。取材旅行は1984~85年に夏、冬の二度。連邦崩壊も近いゴルバチョフ政権下のソ連。アムチトカ、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツク⇒2023/07/07

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

85
江戸期、難破し故郷日本に帰るまで10年にも渡る漂流を続けた伊勢の商人大黒屋光太夫とその仲間達。200年の時を経て彼らの足跡を辿る旅。やはり椎名さんは旅行記が面白い。米国の核実験の場とされ変わり果てたアムチトカ島。吐く息はおろか、エンジンを止めると車も凍りつき動かなくなるというマイナス60度のシベリア。今の時代でさえ過酷な旅。200年前、光太夫達はどんな想いでこのシベリアの地を旅したのだろうか。17人の仲間が、帰る時にはたった二人となったという。井上靖の「おろしや国酔夢譚」を再読したくなりました。★★★★2017/04/24

Tadashi_N

35
椎名誠さんが大黒屋の跡を追った。想像できない寒さと夏の蚊に悩まされていた。2017/11/27

金吾

26
大黒屋光太夫の軌跡を追う旅です。極端な寒さやソ連時代の世相が伝わる部分が面白かったです。2023/10/09

Tui

14
アリューシャン列島に漂着した伊勢の船頭、大黒屋光太夫が10年間の歳月をかけ帰国したシベリア紀行を追体験する旅行記。黒い馬も凍った鼻息で白馬になってしまうマイナス59度の冬のウスチネラ。払っても叩いても逃げない、蚊柱をスケールアップさせた煙のような蚊に襲われる夏のツンドラ。気候の苛酷さがこれでもかと迫る。主に飛行機で移動したシーナ御一行も苦労が絶えず、著書自身このような旅はもうできないとインタビューで述べているほど。そんなシベリア地方を、200年も前に馬橇で横断した光太夫たちの帰国への執念に唸らさせる。2014/11/21

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