ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 証拠

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ハヤカワ・ミステリ文庫
証拠

  • ISBN:9784150707231

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内容説明

〔競馬シリーズ〕酒屋を営むビーチは、あるレストランで偽のラベルで売られている酒を発見した。利き酒の能力と知識を買われ、警察の捜査に協力するうち、ビーチは巨大な陰謀の渦に巻き込まれていった! 酒の世界を舞台に、謙虚な勇気と該博な知識を武器に闘う男の孤独な姿を描く、極上の味わいのサスペンス!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bookkeeper

44
★★★★☆ 再読。主人公はワイン商。偽酒販売を巡る事件の謎に挑む。って"競馬"とあんまり関係無いけどそれも良いだろう(ぺこぱ風)。  最愛の妻に先立たれ、その遠因は自分にあったのではないかと悩む。軍人だった父の様な勇気を受け継げなかった事を悲しむ。人前ではそんな素振りを見せずに淡々と生きる主人公が、命がけの試練の中で再生していく姿が感動的です。極地でも戦時中でもないけど、まさに冒険小説。競馬場の倉庫やクライマックスのワイン貯蔵庫は凄く緊張します。さりげなくて枯れた文章は、熟成した銘酒のごとき味わいです。2021/01/07

背番号10@せばてん。

35
1993年9月10日読了。競馬シリーズ第23弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2022年2月18日入力)1993/09/10

たこやき

14
酒のスペシャリストでありながら、自分自身に対する自信が持てない主人公トニイの心情描写が何とも良い味を出している。誰にも真似のできない技術を持っているが、障害騎手だった父のような勇気が持てない……。著者の作品は「強い」主人公という印象があるが、こういう悩める主人公も魅力的。最後の手記を見るシーンはとても感動的。その一方で、酒についての薀蓄。スペシャリストでなければ、そうそうラベルと中身が違っていてもわからない。そういう辺りは現在でも十分に通用するもの。競馬との関連性はあまりないが、凄くバランスの良い一作2013/06/05

bapaksejahtera

11
本競馬シリーズを古い物から手に入る順に読む。これまで駄作と感じるた作品は一つもない。各作で主人公は変わるのだが、何れの作品でもその「小説世界」にすんなりと入ることが出来る。読書にくたびれてもこの作者だけは安心できる。しかもシリーズは長く続く。実に貴重で有難い。今回主人公は一店舗で商売を展開するワイン商。大手に負けず商品と共に、有益な商品情報をセットで販売する、地域商業振興施策手引になりそうな生活を楽しむ。その中で、注意力と知恵を発揮、ウィスキーとワインの偽ブランド犯罪を暴き出す。もう一度読み直したい佳作。2022/04/21

おくちゃん

11
ディック・フランシスの競馬シリーズ。今回の主人公はワイン商。主人公の成長のストーリーでした。後半、ハラハラドキドキの展開あり。主人公と私立探偵のコンビもよい。シリーズになっていなかったのが不思議です。ディック・フランシスの作品に外れはないですね。今回の作品も読みごたえあり。2020/12/24

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