内容説明
天コウ星三十六員、地サツ星七十二座の宿命を背負った好漢たちは、ぞくぞくと梁山泊に結集してくる。宗公明も、己れが星主に生まれついているとも知らず、ただ運命の導くままに、その一員となろうとしている。だが、彼らに対する中央政権の風当りも、しだいに激しさを増してくるのだ。中国大長編伝奇小説の完訳。
感想・レビュー
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Kyo's
4
前巻で兄想いの好青年なのかと思った武松の豹変ぷり。なぜ水滸伝の登場人物はすぐにブチ切れてサクサク人を殺すのか。宋江も出番が増えてきましたが、力もない上に人の話も聞かずに突き進んで何度も捕まって助けてもらう、本当に手のかかる人だなぁ。ちょっとイライラします。この巻では花栄がカッコ良かったです。本文中に人肉を食する描写が結構出てくるのが気になるのですが、これは当時の習慣として普通にあったのかな?個人的にはお話の中の描写だとしても、引き気味になります。。。2018/04/02
Pustota
2
殺してその肉を食うとかなかなかショッキングである。これを英雄と呼ぶのか? 少しずつ価値観をわかっていけるかと思ったが、ちょっと無理な気がしてきた。でもこれが娯楽として喜ばれたって、どれだけ役人が民衆に憎まれていたのか。そろそろ物語が動いてくれないと、ちょっと飽きてくる。2018/07/16
よむよむ
1
再読。殺人を犯し逃亡中の宋江。恩赦が出たところで父親がお金を積んで江州への流罪となる。金さえ出せばどうにでもなる楽しい刑務所ライフを満喫するはずが、酔っ払って謀叛の詩を酒場の壁に落書き(しかも署名付き)し逮捕されて死刑執行へ。こんな宋江もどういう訳か人望だけはあり、江州で知り合った(ピンからキリまでを絵に書いたような)人々と梁山泊からの救出部隊が大立ち回り。水滸伝を何度か読んでるが江州の賑やかさは好き。「夜と幽霊」という曲の動画のイメージ。第三巻についてはここまで。続きはまた次回の講釈でお会いしましょう。2020/06/24
東森久利斗
1
奇書の名に恥じない波乱万丈、荒唐無稽、奇想天外な展開が、怒涛のごとく大団円まで突き進む。光り輝く原石の魅力を忠実に伝える翻訳は、数ある「水滸伝」では定評のあるところ。奇書の魔力に吞まれそうになりながらも何とか完読。原典もののハードルの高さを思い知る。装丁の奇怪なイラストは奇書の名に相応しく迫力満点。北方水滸伝は別物だということが良く分かる。2019/06/20
イエテイ
1
新たに花栄と李逵たちが登場。花栄の弓技は華がある。李逵は人殺しすぎ。張順も格好いい。 宋江は懲りずに何度捕まるのか…2015/10/12