『荒地』の時代―アメリカの同時代紙からみる

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  • サイズ A5判/ページ数 830p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784909812049
  • NDC分類 931
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『荒地』生成の始原に迫る新解釈!『荒地』生成の始原に迫る新解釈!

モダニズム文学の金字塔と云われる
T・S・エリオットの『荒地』の「コラージュ」様式は、
同時代のアメリカの新聞紙面の有り様と通底している。
作品の組み立てと同時代の新聞記事を併置させて読解することで
見えてくる新たな読みの提示。

はじめに

第?部 『荒地』生成の始源に迫る――同時代の新聞記事とのかかわり

 第一章 『荒地』と同時代新聞
   第一節 『ニューヨーク・トリビューン』紙と「荒地」
   第二節 〈声〉から〈新聞〉(書記)へ
   第三節 アナーキスト・モダニズムと『荒地』
   第四節 エリオットとデュシャンのレディ・メイド
   第五節 作品名の〈メモ/コラージュ〉、もしくは豚革文庫の〈リスト〉
   第六節 一九〇九年の新聞紙面のあり様について――〈いろいろな書記〉の〈コラージュ〉
   第七節 現代の〈聖杯探索〉――ローズベルトのアフリカ狩猟旅行言説をめぐって

 第二章 『荒地』の組み立てと同時代の新聞記事
   第一節 『荒地』とウェックス・ジョーンズ
   第二節 新聞に登場したエリオットと『荒地』――一九一〇年?一九二二年
   第三節 『荒地』と「豚革文庫」と「五フィートの本棚文庫」 
   第四節 〈荒地〉と〈荒れ放題の土地〉
   第五節 〈エイプリール〉は、なぜ〈残酷〉か?
   第六節 「エイプリール」と「ライラック」
            ――詩集『エリプリール・ライラック』とオペレッタ『ライラック・ドミノ』

第?部 「? 死者の埋葬」をめぐって(その一)

 第一章 『荒地』にいたる途――「エイプリール」と「ライラック」をかいして
   第一節 “April” を歌う詩の系譜 と『荒地』
   第二節 「エイプリール」を歌う異質の詩
             ――ジャクソン「エイプリール」とエリオット「婦人の肖像」
   第三節 ローウェル『カングランデの城』からの『荒地』――「ライラック」を経由して

 第二章 〈ヴィーナス/アドーニス〉神話から、〈ヴィーナス/ヒポリトゥス〉神話へ 
   第一節 「エイプリール」の読みの転換――「第四月」から「アプロディーテの月」へ
   第二節 同時代新聞の「エイプリール」言説に盛り込まれた「政治」言説と「北極探検」言説
   第二節・余白? 同時代の「北極探検」言説
   第二節・余白? 同時代の「南極探検」言説 
   第三節 「エリプリールはもっとも残酷な月」と『カンタベリー物語』
   第四節 ジャクソン『ラモーナ』と『荒地』の〈赤い川〉
   第五節 〈アプロディーテ/アドーニス神話〉
   第六節 同時代の〈ヴィーナス/アドーニス〉言説
   第七節 〈ヒポリトゥス〉言説――十九世紀後半?二十世紀初期
   第八節 〈アドーニス〉から〈ヒポクリゥトス〉へ
   第九節 “breed” は「目覚めさせる」か? “tuber”は「球根」か?
   第十節 「蟋蟀」のテキスト内存在性
   第十一節 エリオットが使用した「新アメリカ標準聖書」
   第十一節余白・?――「ライラック」言説
   第十二節 「オフィオマクス」(蟋蟀)から「オフィウクス」(蛇使い座)、
                       そして「アスクレーピオス」(救済者)

第?部 「? 死者の埋葬」をめぐって(その二)

 第一章 シュタルンベルク湖と大公の城
   第一節 〈ケーニヒス湖〉から〈シュタルンベルク湖〉へ
   第二節 〈狂人ルートヴィヒ〉言説
   第三節 〈ケーニヒスゼー〉の行方とフェルディナント・グレゴロヴィウス
   第三節・余白?――〈ヒポリトゥス〉の反〈グノーシス主義〉
   第三節・余白?――〈ケーニヒスベルク〉/〈琥珀〉/〈パエトーン〉の〈馬〉と〈死〉 
   第四節 〈バイエルン〉の春と〈ライラック〉、そして〈エリザベート〉

 第二章 ハプスブルク家の終焉へいたる途
   第五節 エリザベートとアイルランド――カトリック国同士と反イギリス
     第五節余白・?――「トリスタンとイゾルト」をめぐる同時代の新聞言説
     第五節余白・?――同時代の「仏教」言説
     第五節余白・?――同時代の「神智学」と「カルマ」言説
     第五節余白・?――同時代の〈ブラヴァツキー〉と〈神智学〉言説
   第六節 ルートヴィヒ二世の狂気とワグナーの表象
   第六節・余白 〈ソソストリス〉のモデル、修道女マリア・ネネデッタ
   第七節 エリザベートの刺殺と〈ハプスブルク家〉の終焉
   第八節 エリザベートと近代ギリシャ初代国王
   第九節 ハプスブルク家の終焉

第?部 『荒地』「? 火の説教」をめぐって

 第一章 “abominable” /〈スミルナ〉の示唆すること――「ヨハネ黙示録」
   第一節 作者「ユージェニディーズ」が呈示する一九二二年スミルナの表象――
スミルナの〈両性具有性〉(androgyn)
     第一節余白・「ユージェニデス」か?、そして「両性具有」について
   第二節 一九二二年以前の〈スミルナ〉言説
   第三節 〈スミルナ〉の両性具有性と「ティレシアス」
   第四節 『荒地』と『原・荒地』
   第五節 「褐色の霧」言説
     第五節余白・同時代新聞における「霧と煙」(fog and smoke)言説
   第六節〈ユージェニディーズ/ユーゲニデス氏〉の「アボミナブルなフランス語」
         ――『荒地』と「ヨハネ黙示録」の「スミルナ」表象
     第六節余白・〈ティレイシアス〉の役割
   第七節 同時代の〈ヨハネ黙示録〉言説

 第二章 “demotic”/〈スミルナ〉の示唆すること――現代ギリシャ問題
   第一節 「デモティックなフランス語」の表象
            ――「ロゼッタ・ストーン」碑文解読百周年と十九世紀ギリシャの言語問題
   第三節 ふたつのギリシャ語問題
   おわりに
 
 第三章 「ユージェニディーズ」と同時代の「優生学(ユージェニックス)」言説
   第一節 「ユージェニディーズ」をめぐる先行論 
   第二節 「第二回国際優生学会議」(一九二一年)をめぐって
     第二節余白?――「若い女性が家を出るわけ」言説と〈家〉の崩壊
   第三節 同時代の〈性病〉言説
   第四節 アナーキスト的「優生学」 
       ――モージズ・ハーマンの『アメリカン・ジャーナル・オヴ・ユージェニックス』
     第四節余白?――マッキンレー大統領の暗殺事件と「エマ・ゴールドマン」のアナーキズム
     第四節余白?――「コブノ」について、または、〈リトアニア〉の死と再生 
   第五節 フランス帝国の滅亡と同時代の「ユージェニー/ウジェニー」言説
               ――「ロンドン」で「フランス語」を話す「ウジェニー」
 第四章 「スミルナ」の「カラント」、そして「阿片」
    第一節 〈レーズン〉と〈乾燥イチジク〉に押された〈カラント〉
    第二節 〈スミルナ〉産〈阿片〉
    第三節  同時代新聞の〈阿片〉言説
    第四節 英文学の〈阿片〉言説の系譜――チョーサーからワイルドへ
    おわりに――『神聖ローマ帝国衰亡史』としての『荒地』

荒木正純[アラキ マサズミ]
著・文・その他

内容説明

『荒地』生成の始原に迫る新解釈!モダニズム文学の金字塔と云われるT.S.エリオットの『荒地』の「コラージュ」様式は、同時代のアメリカの新聞紙面の有り様と通底している。作品の組み立てと同時代の新聞記事を併置きさせて読解することで見えてくる新たな読みの提示。

目次

第1部 『荒地』生成の始原に迫る―同時代の新聞記事とのかかわり(『荒地』と同時代新聞;『荒地』の組み立てと同時代の新聞記事)
第2部 「1 死者の埋葬」をめぐって(その1)(『荒地』にいたる途―「エイプリール」と「ライラック」をかいして;“ヴィーナス/アドーニス”神話から、“ヴィーナス/ヒポリトゥス”神話へ)
第3部 「1 死者の埋葬」をめぐって(その2)(シュタルンベルク湖と大公の城;ハプスブルク家の終焉へいたる途)
第4部 「3 火の説教」をめぐって(“abominable”/“スミルナ”の示唆すること―「ヨハネ黙示録」;“demotic”/“スミルナ”の示唆すること―現代ギリシャ問題 ほか)

著者等紹介

荒木正純[アラキマサズミ]
1946年生まれ。東京教育大学大学院博士課程中退。東京教育大学文学部助手、静岡大学教養部講師、筑波大学人文社会学系教授、白百合女子大学文学部教授。現在、筑波大学名誉教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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