内容説明
税金が国家および私たちの社会生活に不可欠なものであることは言うまでもない。それは戦前の日本においても同じことである。しかし、改めて近代日本における税の仕組みについて考えようとするとき、私たちはそれほど多くの知識を持っていないことに気付かされる。本書は、これまでの研究が税制をめぐる政治的な動向に集約される傾向にあった状況から脱して、近代日本における課税から納税までの基礎的な税の仕組みを考察。真の意味での「租税史」をここに提示する。
目次
第1編 所得税の導入と課税(所得税の導入;所得調査委員会にみる賦課課税;大正期における所得の申告奨励策)
第2編 営業税の導入と課税(営業税の導入;営業税調査委員会の成立)
第3編 徴収機構と徴税(税務署の創設;国税徴収委任制度)
特論 災害と国税の減免―災害減免法の沿革
終章―まとめと課題
著者等紹介
牛米努[ウシゴメツトム]
1956年福島県生まれ。中央大学文学部卒業。日本大学大学院文学研究科博士後期課程単位修了退学。税務大学校税務情報センター(租税史料室)研究調査員(非常勤嘱託)。明治大学・立正大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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